浜松市議会ニュース No85/2011年夏季号
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5月議会報告

防災対策を抜本的に見直す
津波対策に1200万円/東日本大震災支援に3億5千万円

 初議会が5月16日から 6月24日まで開催されました。今議会の主なものは「浜松市地域防災計画」の抜本的見直しで、特に避難所の確保です。また、東日 本大震災・被災地への職員派遣や避難者の受け入れなど、これまでに3億5千万円の事業費を予算計上しました。さらに、浜岡原発について危機管理特別委員会 で市の考え方を質問しましたが、具体的な答えは得られませんでした。

津波のイメージ画像 

避難所の確保
 現在浜松市内には、津波避難施設が西区舞阪地域で16施設ありますが、その他の 地域にはありません。そこで、浜松市は遠州灘沿岸部の海岸から約2kmの 範囲で、学校などの公共施設をはじめ、鉄筋コンクリート3階建て民間施設を含めた調査を行っています。
 この調査を7月中に完了させて民間の施設については、関係者の了承を得られ次第、活用して行く予定です。
また、公共施設については、屋上への避難路、屋上フェンスの設置を行います。
多くの津波避難施設を確保するため、市街化調整区域に避難ビル等の立地に取り組んで行きます。

津波対策 

被災地、被災者への支援
 浜松市は、東日本大震災発生以来6月末までに職員を延べ533人派遣し、その支 援にあたっています。
 具体的には、下表の通りです。

被災地支援

 また、被災地からの避難 者の受け入れは、69世帯153名となっています。
 市営住宅に17世帯46人、県営住宅に5世帯10人、民間住宅に(親戚、知人、友人宅等を含む)47世帯97人となっています。
 この他、毛布や仮設トイレ、飲料水等支援物資を送っています。
 

浜松市防災ホットメール
もしもの備えにぜひ活用を!
 浜松市は、現在「防災ホットメール」の配信サービスを行っています。
 お届けする情報は、東海地震の避難準備情報、避難勧告・指示などの緊急情報をはじめ、津波情報、環境情報、健康情報、防犯情報、地域情報、注意報・警 報、火災情報です。
 どなたでも登録できます。もちろん無料です。
 登録者は、15359人となっています。
 *問い合せは、浜松市危機管理課です。電話 457‐2537

携帯電話 空メール用アドレス entry@city-hamamatsu.jp

脱原発で安心なくらし を!
原子力発電は低コスト?
 「原子力発電は低コスト」と宣伝されてきました。しかし、大島堅一立命館大学教 授の試算によれば、使用済み核燃料の処分や再処理費用、電源三法交付金な どの立地費用を含めたものでは、左図のように低コストと言えないことが明らかになっています。

KWあたり電力コスト

電力は本当に足りないか?
 みらいバンク事業組合の田中優氏の試算によれば、1年間で10時間分だけ電力が ひっ迫するとしています。しかも、ピーク時の電力需要の9割りは大企業。 大企業との調整契約を活用するなど、ピーク時間帯の電力を管理することによって停電は避けられます。また、電気を使えば使うほど上がるようにすれば、大企 業の需要は3割から4割減少し、ピーク抑制が効くといわれています(下図参照)。

電力需要

中電調査「脱原発を」73%
 中部電力が、管内5県の成人男女1000人を対象に、原発に関するアンケートを 実施したところ、原発の今後の方向性に関する設問で「徐々に減らすべき だ」と「すぐに止めるべきだ」を合わせた否定的な回答は5月時点で73.3%に拡大していたことがわかりました。昨年の6月時点では31.3%でした(中 日新聞7月15日掲載)。
 こうした調査からも、安心して生活するためには、原発依存から再生可能な自然エネルギーへ向けた取組みが重要だと考えます。
 

子どものこころの診療所9 月に開設予定
 これまで、子どものこころの診療は、発達医療総合福祉センター(浜北区)で行わ れていましたが、医師不足により初診が2ヵ月以上となる状態が慢性化して いました。保護者から、浜松市中心部にも設置して欲しいとの強い要望があり、発達障害児の早期療育のため児童精神科医師による診療所を開設します。
 当面は、精神科を9月下旬からスタートさせる予定です。
 診療は、月曜日から金曜日までの午前9時から午後5時まで。3名の医師が担当します。
*対象は、中学生までです。
 診療所は、旧夜間救急室で、中区鴨江2丁目保健所敷地内です。(下地図参照)
*問い合わせは、浜松市子ども家庭部子育て支援課です。
 電話 457‐2791

診療所マップ


 また、昨年8月から夜間救急室は、中区伝馬町311−2に移りました。
 連絡先 455−0099

夜間救急室

浜松市いじめ子どもホット ライン
24時間相談体制スタート
 浜松市の、平成22年度のいじめの現状は、中学校559件、小学 校221件となっています。また、不登校は中学校640人、小学校221人に及んでいま す。
 こうしたことから、いつでも誰でも不安や悩みを打ち明けられる24時間相談体制ができました。相談は、元教員や心理士などの専門家が担当し秘密を守りま す。
 
電話番号は、451‐0022です。

受話器

 この事業は、昨年9月議 会で私がいじめ問題に悩む子どもや保護者からの相談に基づき、他都市の状況を調査し、その調査結果をもとに、一般質問でとりあ げ、1日でも早く実現して欲しいと訴えたものです。
 今年の6月1日からスタートしています。