( 写 真 と 解 説 )
INDEX
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9.< 大 根 編 >
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写真−1 |
写真−2 |
大根は微量要素の欠乏に対して意外に敏感な作物です。 この写真は全て要素が欠乏している状態です。 葉はカップ状・・・モリブデン(Mo欠乏)、葉の全てがバイラス症状・・・銅( ▼ 印 )(Cu)と亜鉛( ▼ 印 )(Zn)の欠乏が見られます。マンガン(Mn)欠乏は潜在的にありますが、具体的症状としての欠乏状態は見当たりません。 |
微量要素の総合的な欠乏症状( ▼ 印 )です。病害ではありません。
この葉に微量要素の葉面散布を行いました。
<< このような大根には必ずと言って良いほど黒い斑点が目立つ |
写真−3 |
写真−4 |
葉面散布後10日が経過しました。このように写真−3に見られる極端に悪い部分(▼ 印)はなくなっています。少し回復基調にあります。 |
中央の葉に黄化部分( ▼ 印 )が見えます。Zn欠乏です。 左側の葉の黄化( ▼ 印 )はカルシウム(Ca)の欠乏です。 |
写真−5 |
写真−6 |
成長点付近の葉はカップ状となりMoの欠乏を示しています。また黄化もしています。 この黄化はCa欠乏( ▼ 印 )であり、このようにCaが欠乏した大根は内部に“ ス ”があり 写真−6 ▼ 印 のように空洞になっていることが多いようです。 |
中心は腐敗(Ca欠)し、周辺部に黒褐色化している斑点( ▼ 印 )が見えます。 これは硼素が欠乏している症状です。 |
写真−7 |
写真−8 |
葉の周縁から内側に向かって黄化しています。マンガン(Mn)欠乏です。 |
表皮組織が黒褐色に壊死した状態の写真です。( ▼ 印 ) このような症状は人参や大根に多く見られます。硼素欠乏です。 |
写真−9 |
写真−10 |
成長点の葉が萎縮しているのは硼素欠乏、黄化しているのはモリブデン(Mo)欠乏です。 | 柔組織が退化して硬くなり木質化しています。そして、その部分は赤色に染まっていますが、 これはその部分を特殊な試薬に浸し反応させたものです。その反応した部分は硼素が欠乏した部位です。 |