無料カウンター  作物の生育=あなたの作物は・・・・???? −9< 大根編 > 

 作物の生育=あなたの作物は本当に病気ですか・・・・??? − 9  < 大根編 >

                               ( 写 真 と 解 説 ) 

       <翻訳>                                            更新日:2008年 5月 13日

       INDEX
1. 前 書 き 編 .
2. 理 論 編 (細胞分裂) .
3. と ま と 編 .
4. き う り 編 .
5. な す 編 .
6. い ち ご 編 .
7. す い か 編 .
8. ピーマン編 .
 9.< 大 根 編 >
10. カーネーション編 .
11. 薔 薇 編 .
12. 菊 編 .
13. シクラメン編 .
14. ユ リ 編 .
15. ぶ ど う 編 .



    写真−1            
    写真−2            
大根は微量要素の欠乏に対して意外に敏感な作物です。
この写真は全て要素が欠乏している状態です。

葉はカップ状・・・モリブデン(Mo欠乏)、葉の全てがバイラス症状・・・銅( 印 )(Cu)と亜鉛( 印 )(Zn)の欠乏が見られます。マンガン(Mn)欠乏は潜在的にありますが、具体的症状としての欠乏状態は見当たりません。

微量要素の総合的な欠乏症状( 印 )です。病害ではありません。

この葉に微量要素の葉面散布を行いました。
  すると( 写真−3へ )・・・・

<< このような大根には必ずと言って良いほど黒い斑点が目立つ
 ようになり、その中心部から腐敗してきます >>


    写真−3            
    写真−4            
葉面散布後10日が経過しました。このように写真−3に見られる極端に悪い部分( 印)はなくなっています。少し回復基調にあります。 中央の葉に黄化部分( 印 )が見えます。Zn欠乏です。
左側の葉の黄化( 印 )はカルシウム(Ca)の欠乏です。

    写真−5            
    写真−6            
成長点付近の葉はカップ状となりMoの欠乏を示しています。また黄化もしています。

この黄化はCa欠乏( 印 )であり、このようにCaが欠乏した大根は内部に“ ス ”があり 写真−6 印 のように空洞になっていることが多いようです。

中心は腐敗(Ca欠)し、周辺部に黒褐色化している斑点( 印 )が見えます。 これは硼素が欠乏している症状です。

    写真−7            
    写真−8            
葉の周縁から内側に向かって黄化しています。マンガン(Mn)欠乏です。 表皮組織が黒褐色に壊死した状態の写真です。( 印 )
このような症状は人参や大根に多く見られます。硼素欠乏です。

    写真−9            
    写真−10           
成長点の葉が萎縮しているのは硼素欠乏、黄化しているのはモリブデン(Mo)欠乏です。 柔組織が退化して硬くなり木質化しています。そして、その部分は赤色に染まっていますが、 これはその部分を特殊な試薬に浸し反応させたものです。その反応した部分は硼素が欠乏した部位です。

 = 完 = 




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