無料カウンター  作物の生育=あなたの作物は・・・・???? −12 < 菊 編 > 

 作物の生育=あなたの作物は本当に病気ですか・・・・??? − 12  < 菊 編 >

                               ( 写 真 と 解 説 ) 

<翻訳>                                                  更新日:2008年 9月 29日  .
                                                                              *写真−13.14追加
   .

       INDEX
1. 前 書 き 編 .
2. 理 論 編 (細胞分裂) .
3. と ま と 編 .
4. き う り 編 .
5. な す 編 .
6. い ち ご編 .
7. す い か 編 .
8. ピーマン編 .
 9. 大 根 編 
10. カーネーション編 .
11. 薔 薇 編 .
12. < 菊 編 >
13. シクラメン編 .
14. ユ リ 編 .
15. ぶ ど う 編 .



    写真−1            
    写真−2            
アルカリ障害です。

葉の緑色はなくなり、ピンク系統の色が出てきます。土壌の酸度(KCl:塩化カリウム液抽出法)が7.2以上のアルカリ側になると危険信号です。

モリブデン(Mo)欠乏の初期です。Mo欠乏になると菊の蛋白質は充分に出来ません。そのため1枚の葉は歪になり、しかも左右対象となりません。

また、よく見ると葉の周縁がカップ状になっています( 印 )。これもMo欠乏特有の現象です。


    写真−3            
    写真−4            
右側写真では著しく左右対称の葉ではありません。左側の写真は葉の長さが足りず円形に近い形をしています。葉の周縁部にもカップ状が見えます。Moの欠乏の特長を示しています。 これはマンガン(Mn)欠乏( 印 )の葉です。

    写真−5            
    写真−6            
Mn欠乏が酷くなると、このような状態になります。 左右対象の葉になっていません(Mo欠乏)。また、葉の内部にも黄化が認められます。これは亜鉛(Zn)の欠乏です。

    写真−7            
    写真−8            
同じくMoの欠乏(左右不対象)と葉脈の間の黄化はZn( 印 )の欠乏です。 Zn欠乏が進行して茶褐色となっています( 印 )。
また、中央の葉には周縁から茶褐色( 印 )となっているのが認められます。これはMnの欠乏です。

    写真−9            
    写真−10           
開花直前頃には茎や葉の養分が急速に花弁の方に移動します。この症状はそのような時期に多く発生することがあります。Mg、Fe、Mn、Znの複合的な欠乏症状です。
葉脈と葉脈の間に縞状の黄化が見えます。また、新しく出た葉( 印 )は極端に小さくなっています。Zn欠乏です。Znは成長ホルモンの合成に深い関わりがあります。この欠乏症状が発生しますと、その上位にある葉や成長点の生育は鈍くなります。

    写真−11           
    写真−12           
この写真も縞状の葉をしています。Znの欠乏です。 これはZnの欠乏の症状もありますが、全体的に葉が黄味を帯びています。Caの欠乏( 印 )が目立ちます。

    写真−13           
K欠乏・Ca欠乏
    写真−14           
Ca欠乏
葉の先端にK欠乏、中央部にはCa欠乏が目立ちます。
葉の本来の姿は葉脈も含めて、全体が同一の緑色であるべきです。
これも、全体的に葉が黄味を帯びたように色が抜けて見えます。Caの欠乏です。石灰は移動し難い要素であり、 その症状は生長点に、よりはっきりと表れます。

    写真−15           
    写真−16           
Zn欠乏です。葉がワイ化している( 印 )のがはっきりと見られます。 苗床がCa欠乏であったため、定植してもまだCa欠乏となっています、葉が黄色いまま。苗半作、本圃半作という通り、良い苗で良い本圃に定植するのが基本。
     (トマトのCa欠乏を参照のこと)

    写真−17           
    写真−18           
よく見ますと葉に小さな泡粒状( 印 )のものが見えます。これが進行すると薄い膜状となって剥離することがあります。

また、葉の表面は荒れた状態( 印 )で、葉の先は“く”の字に折れ曲がった症状( 印 )も見えます。
総合的な微量要素の欠乏です。

中央の花が首を傾げているのが見えます( 印 )。
バラでもカーネーションでも見かけます。塩素の欠乏です。

    写真−19           
    写真−20           
左側の葉の葉に黄色の斑点が見えます。Znの欠乏です。 中央の葉は黄化せずに、直ちに褐色になって行く。このような症状が硼素欠乏の特長です。これがMn欠乏の際には、まず葉の周縁から黄化し次第に褐色化していく。

    写真−21           
    写真−22           
中央の蕾の直ぐ下の葉( 印 )を注視。葉先が内側に“く”の字になっているのが見える。これは硼素の欠乏です。然も、その部分が黄化しています、この先端が黄化するのは加里が欠乏した症状です。 硼酸を単体で葉面散布した処、葉の周辺が褐変してしまった( 印 )。硼酸液がその部分に過剰に掛かってしまったと推察できますが、本来なら全面に均等に散布すべきであり、このように局部的に掛かると必ず過剰障害となります。硼素(B)の葉面散布は総合微量要素で散布するようにして下さい。

 = 完 = 




    KISHIMA’S Home Page “ INDEX ”ページへもどるへ戻る
このページのTOPへ戻ります