土 壌 分 析 の 記 録 

更新日 : 2013年 9月 1日   .
更新箇所 : 分析日    .

       INDEX
 1. K ・Aka.農園
 2. N ・Oga.農園
 3. T ・Otu.農園
 4. S ・Kit. 農園
 5. K ・Kur.農園
 6. H ・Koi. 農園
 7. M ・Sak.農園
 8. H ・Sib.農園
 9. E ・Mat.農園
10. K ・Mat.農園
11. T・Mae.農園
12. T ・Tah. 農園
13. H ・Tam.農園
14. S ・Tak. 農園
15. T ・Har. 農園
16. A ・Wat.農園
17. M ・Huj.農園
18. S ・Hor.農園
19. Y ・Hos.農園
20. K ・Ito.農園
21. M ・Nag.農園
22. Y ・Nag. 農園
23. M ・Yam.農園
24. M ・Yos. 農園
別頁 I ・Hid. 農園 12/10
別頁 T ・Kat.農園
別頁 T ・Sim.農園
別頁 Sink.農園 10/1
別頁 T・Kur.農園 10/8
別頁 T・Yam.農園 12/10

    注) −1. 灌水に使っている用水のpH測定器は携帯式比色計CP−3型(アドバンテックkk:旧東洋製作所製)です。
       −2. 原水のpHが6.8以上の圃場は6.0〜6.5の弱酸性の範囲に調整して灌水しています。


1. K・Aka.農園

 
圃場 NO.1

 作物:ハウスとまと他                                                         分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09.12.26 6.4 痕跡 23.7 210.0 138.4 419.7 43.1 0.10 CL:10.0
 20 g               2.70 微量要素
修正値               2.80  
腐植・・・少
有機物ピートモス6cf×50袋(約1750Kg)を投与。殆どの養分は過剰となっているので要注意。当分は微量要素とpH 6.2に調整した灌水だけとする。2ヵ月後に再分析のこと。


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2. T・Ara.農園

 
圃場 NO.1

 作物:りんご                                                               分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’10.12.25 6.9 2.6 11.2  85.0  84.2 397.3 43.1 痕跡 CL: 3.7
50 Kg
20 g
  8.5  8.5        
2.70
硝 安
微量要素
修正値   11.1 19.7         2.70  
腐植・・・少
この時期pH6.9は後々の問題を抱えることとなる。収穫から一か月を経過した現在はりんごは休眠中にあり、活動しない樹に負担はなく土壌は比較的安定している。この時期は、むしろ回復措置が必要な時期。 根が動き出す、3〜4月には6.2くらいまで下げるような処置が必要。その為には硝酸態窒素が多く生成できる土つくりが大事である。 特に、貴農場は他とくらべて比較にならないほど着果量が多い。その分、樹木は硝酸態窒素を多く要求してくるので、この処置をあらかじめ施しておかないと不具合が生じることとなるのは必至である。 腐植も少ないので、有機物ピートモス6cf×50袋(約1750Kg)を投与すべし。そのことで硝酸化成も促進され、マイナスイオンが土中に多くなりpHも下降する。
  写真 @                撮影:’09年11月26日
りんご
  写真 A                撮影:’09年11月26日
りんご
昨年度の栽培状況写真。
微量要素が含まれると、同じ赤でもこのようにわずか茶色がかった赤になる。これは微量要素の中に含まれる鉄の成分が影響する。


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3. N・Oga.農園

 
圃場 No.1

 作物:ハウスとまと                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg/乾土100g ( ≒ Kg/10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(pH:Kcl)
アンモニア
(NH"4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P2O5
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09. 2.24 6.5 5.5 24.3 272.5 167.3 123.1 68.9 0.09 Cl:6.3
400 Kg
20 g
          200.0  
2.70
炭酸石灰
微量要素
修正値   5.5 24.3 272.5 167.3 323.1 68.9 2.79  
腐植・・・微
灌水には水道水を使用 pH7.0。
この圃場は、何故このように施肥過多になったか?原因は2つある。
1つ目は、灌水のシステムが養液土耕方式になっており、標準液肥(A・B液)や市販の配合液肥を流し込むようになっている。つまり、土壌の残留肥料のことが考慮されていない。この事は設備導入当初から指摘・警告済みであったが・・・・結果、 指摘した通り、このようにアンバランスな土壌となっている。必ず、単肥で与えることが重要である。

2つ目、元肥の度に堆肥を多く用いていた。堆肥を用いるのは非常に良い事だが、良く話を伺うと“堆肥は多く入れてもCECの数値が多くなり害は発生しないものだ”と供給を受けている堆肥メーカーから説明を受けたと言う。また更に、その堆肥が半生であったため(その事も警告していたが・・・)、結局キノコが大量発生し途中で栽培放棄せざるを得なかった。

その翌作に出来たとまとが下の写真です。

  写真 @ <撮影:’09年 6月 5日>
とまと
  写真 A <撮影:’09年 6月 5日>
とまと
腐植分・養分が多すぎて浸透圧が高くなり、最先端の果実部分の尻部まで水分や栄養分が行き渡らない。その為、殆どの商品でこのような“とまとの果”になった。唯、このとまとは硝酸カルシウムと微量要素を使って養分管理していただけに、種の部分が小さく果肉部が厚い、また果形及び果肉の状態はざらざらしてなく大変良く、更に香りも良く、大変コクのある美味しいトマトでした。
 (注−生育の良い作物の果実はこの写真の様に種の部分が小さく出来上がり、果肉の部分が厚くなります。)

糖度は6.5〜7.5位でした。やっぱり、とまとは糖度より香り(コク)ですね!!しかし、これでは商品価値がありません。また、コクのあるとまとは赤と言うより少しこのように茶色気味の赤色になります。これは、微量要素をたっぷりと使うため、赤色の基になるFe分が多くなるからです。
   (注)上の分析値は、このとまとの果が終了した時点で土を採取し、分析をしたものです。

  写真 B <撮影:’09年 8月20日
とまと
  写真 C <撮影:’09年10月22日
とまと
分析数値の通り、石灰の欠乏が目立つ。葉は薄く、組織がきちんと出来ていない為に色が斑に抜けている。唯、潜在的には石灰欠乏しているものの硝酸カルシウムを補給している為、果実には影響が無い。葉も先端が枯れているのが所々目立つ。しかしながら、微量要素が効いているため、本来なら灰カビかうどん粉が発生いても良いはずだが、そのようなカビの発生が無いのを特筆できる。これは微量要素が効いているからである。


 
圃場 No.2

 作物:ハウスとまと                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg/乾土100g ( ≒ Kg/10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(pH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09. 2.24 6.8 5.2 20.2 297.5 88.4 117.5 75.6 0.10 CL:8.1
400 Kg
 20 g
          200.0  
2.70
炭酸石灰
微量要素
修正値   5.2 20.2 297.5 88.4 317.5 75.6 2.80  
腐植・・・少
灌水は水道水を使用 pH7.0。


 
圃場 NO.3

 作物:ハウスかぼちゃ                                                          分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09. 2.24 7.1 5.0 20.5 247.0 66.5  86.7 77.2 0.08 CL:7.7
460 Kg
 20 g
          230.0  
2.70
炭酸石灰
微量要素
修正値   5.0 20.5 247.0 66.5 316.7 77.2 2.78  
腐植・・・微
灌水には貯水池の水を使用 pH 7.6


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4. T・Otu. 農園

 作物:いちご(品種 さがほのか)                                                  分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09. 2. 6 5.5 5.5 15.6 260.5 62.6 162.2 59.6 0.07 CL:0.8
 30 Kg
260 〃
 20 g
  5.1  5.1    
130.0
 

2.70
硝  安
炭酸石灰
微量要素
修正値   10.6 20.7 260.5 62.6 292.2 59.6 2.77  
腐植・・・少
灌水にはクリークの水を使用 pH 7.2以上


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5. H・Kaw. 農園

 作物:みかん(品種 ***)                                                    分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’11. 1.11 3.5 3.6 13.7 115.0  60.2  39.1 13.2 0.6 CL:3.7
 37 Kg
300 〃
170 〃
 20 g
  6.3  6.3    
159.0
 90.1


17.0 



2.70
硝  安
炭酸石灰
炭酸苦土石灰
微量要素
修正値   9.9 20.0 115.0 60.2 288.2 30.2 3.30  
腐植・・・微
石灰が大欠乏。しかし、こう言う土壌は養分を加えればよいわけだから化学性としては簡単に優良土壌となる。
今回は第一回目の土壌分析なので、より安全な施肥量で処方する(特に石灰の数値=こんなに少ないのには出会ったことが無い)。 苦土石灰170Kgを散布して10日ほど様子を見る。少し葉に変化がある(緑色か濃くなる)と思うので、その様子を確認して炭酸石灰300Kgを散布する。


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6. S・Kit. 農園

 
圃場 NO.1

 ’09年度
 作物:ハウスいちご(品種 さがほのか)
                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09. 7.26 5.4 4.80 16.20 40.00 42.10 531.6 16.50 0.10 CL:1.8
 26 Kg
 20 〃
 80 Kg
 20 g
  4.42  4.42
10.44

 6.92




13.12



2.70
硝  安
リン酸1加里
硫酸苦土
微量要素
修正値   9.22 20.62 50.44 49.02 531.6 29.62 2.80  
腐植・・・微
石灰が大過剰。これは土壌採取の方法が良くないのではないか?入れた量から考えてもこのような値にはならない筈。 石灰分の上限である極限量は400Kgが限界点。有機物(ピートモス)を多めに入れて、少し厚めに耕起する。

来年度の目標は
@灌水の方法の改良と葉面散布の自動化。
A栽培後半の追肥形態を良く考えた上で液肥の調製量を検討すること。
B月に一度土壌の分析をする。など


 
圃場 NO.5

 ’08年度
 作物:ハウスいちご(品種 さがほのか)
                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’09. 2. 7 5.3 3.8 7.5 133.0 48.7 173.4 63.6 0.08 CL:0.1
 20 Kg
300 〃
 20 g
  3.4 3.4    
150.0
   
 
2.78
硝  安
炭酸石灰
微量要素
修正値   7.2 10.9 . 133.0 48.7 323.4 63.6 2.86  
腐植・・・少
灌水にはクリークの水を使用 pH 7.2以上

 ’09年度
 作物:ハウスいちご(品種 さがほのか)
                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70   
’09. 7.26 5.0 5.10 17.50 45.00 12.00 433.6 8.20 0.20 CL:0.6
 22 Kg
 10 〃
 20 Kg
 40 Kg
133 Kg
 20 g
  3.74  3.74
 5.22

 3.46
12.64
21.64







21.81





2.78
硝  安
リン酸1加里
塩化加里
硫酸加里
硫酸苦土
微量要素
修正値   8.84 21.24 50.22 49.74 433.6 30.01 2.98  
腐植・・・微
石灰が少し多い。石灰分の上限である極限量は400Kgが限界点。有機物(ピートモス)を多めに入れて、少し厚めに耕起すれば元肥としては最高の土壌である。 今年は出荷組合の方から賞を戴いたというだけの土壌になっている。


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7. K・Kur. 農園

 作物:いちご(品種 さがほのか)                                                  分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’08. 8.14 5.0 4.7 2.0 97.0 4.2 72.4 8.6 0.14 CL:11.8
 40 Kg
 40 〃
100 〃
200 〃
 20 g
  6.8 6.8    
21.6


50.0
100.0



10.0




2.70
硝  安
硫酸加里
炭酸石灰
苦土石灰
微量要素
修正値   11.5 . 8.8 97.0 25.8 222.4 18.6 2.84  
’09. 2. 6 5.4 5.6 11.5 220.5 27.6 193.0 47.0 0.09 CL:2.0
 40 Kg
 40 〃
260 〃
 20 g
  6.8  6.8    
21.6


130.0
 


2.70
硝  安
硫酸加里
炭酸石灰
微量要素
修正値   12.4 . 18.3 220.5 49.2 323.0 47.0 2.79  
腐植・・・無
灌水はクリークの水を使用 pH 7.2以上。
元肥前に土壌分析(8月14日)をした。処が、有機物も入れず、肥料も入れなかったという。
  写真 @                撮影:’08年10月21日
さがほのか
  写真 A                撮影:’08年11月22日
さがほのか
分析値はリン酸を除き殆どが大欠乏。新芽は萎黄病気味で出芽している。全体の葉は厚みも色合いも共に薄い。
  写真 B                撮影:’09年 2月 1日
さがほのか
  写真 C                撮影:’09年 3月 6日
さがほのか
2月6日の分析値の写真。マルチをめくり上げて炭酸石灰を肩・のり面に施肥した為、 上の写真A10/21,B11/22と比べると全体の葉の石灰欠乏が大分解消している。・・・がまだ、欠乏が目立つ。 全体的には写真Cのように、いちごのハウス栽培として見れる状態になってきた。約1ヵ月間の悪戦苦闘でした。
  写真 D                撮影:’09年 3月19日
さがほのか
  写真 E                撮影:’09年 4月 1日
さがほのか
硝酸カルシウムで石灰の施肥を強化している為、果肉もしっかりして、空洞果が無い。 この頃、殆どの農家は“空洞果”と“日持ち”で困っているはずだが、更に4月になっても写真で見ての通り空洞が見当たらない。 また、このような果は固く締まっており、日持ちも良いのが特徴。
  写真 F                撮影:’09年 4月 7日
新品種“おおきみ”
  写真 G                撮影:’09年 4月 7日
新品種“おおきみ”
参考写真。4月位に生産されたいちごは大体このように空洞化になる、これは石灰欠乏から起こる現象である。 硝酸カルシウムで石灰の追肥を強化すれば写真−D・Eのように果が詰まって肉質もしっかりし、当然の事ながら日持ちも良い。写真DEは果の組織がツルツルし、FGはザラザラしている。


<< 表土と同位置15cm下部の土壌養分の比較 >>
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
検 体 酸度
(PH:H2O)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
塩素(Cl)
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7 10
表面 5.5 2.5 12.8 158.0 45.1 125.9 83.8 0.09
15cm下 5.2 2.2  9.1 186.0 39.1 181.8 60.6 0.13 1.8
分析日’09年4月3日。
表土とその表土を10cm × 20cmの寸法で取り除き、15cm下部の土壌を取り、分析をして比較をした。 まだ、何箇所もやって見ないと結論付けする事は出来ないが・・・・

表面のイオンが灌水によってどの程度下方に浸透していくのか、参考のため分析を試みたが、イチゴの養分吸収状況が不明確である為に判定できない。 イチゴが植えてある処と植えてない処など数多くの箇所で比較すると、もっと明確になるかもしれない。


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8. T・Kur. 農園

 ’08年度
 作物:いちご(品種 さがほのか)
                                                  分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70   
’09. 2. 6 5.2 4.8 16.5 180.0 74.6 204.2 41.7 0.08 CL:2.6
 30 Kg
240 〃
 20 g
  5.1  5.1    
120.0
 

2.70
硝  安
炭酸石灰
微量要素
修正値   9.9 21.6 180.0 74.6 324.2 41.7 2.78  
腐植・・・無
灌水はクリークの水を使用 pH 7.2以上。
この時期、追肥を行う手間が取れず灌水のときに硝酸カルシウムと微量要素で対処した。 しかし、ここで重要な事はこの時期の土壌状態が明確になる事で的確な対処法がとれる事である。(余分な肥料は入れない)

土壌採取直前の栽培圃場写真
  写真 @                撮影:’09年 2月 1日
さがほのか
  写真 A                撮影:’09年 2月 1日
さがほのか
分析値(204.20Kg)通り、全体の葉に石灰欠乏が目立つ。葉の先端には朝露が付いている様子が確認できる。

栽培圃場写真
  写真 B                撮影:’09年 3月20日
さがほのか
  写真 C                撮影:’09年 3月 5日
さがほのか
石灰の施肥を強化している為、全体の葉の石灰欠乏が解消している。まだ、葉の先端には朝露が付いている様子が確認できる。 石灰の施肥を強化しているからイチゴの肩が張っている。この時点でも空洞果がない。

 ’09年度 作物:いちご(品種 さがほのか)
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7  
’09. 7.26 5.7 5.2 23.7 165.0 24.0 629.5 18.0 0.40 CL:4.3
 34 Kg
 12 〃
 73 〃
 20 g
        18.3
 7.5
 

11.9



2.70
硫酸加里
塩化加里
硫酸苦土
微量要素
修正値   5.2 23.7 165.0 49.8 629.5 29.9 3.10  
腐植・・・なし
石灰が大過剰となっている。この分析値で栽培終了しているものの、いちごには過剰障害は見当たらず(上の写真の状態を維持して収量)、収量も5トン近くはあったというので問題はないものと考えられる。

この原因は、土壌採取の方法が間違っていたのではないか?採土の際には圃場をよく耕起して土を撹拌した上で取る事。(この農家も不耕起栽培と言う) 有機物が入っていないという事なので、ピートモスをたっぷり投入して深めに耕起しておくこと。

定植後約70日目の写真
  写真 @                撮影:’09年12月19日
さがほのか
  写真 A                撮影:’09年12月19日
さがほのか
定植後微量要素の施肥量が少なかったようだがこの2週間強化をした処、勢いが増して来た。全体の葉に艶が出て、緑色が深くなって来た。

 ’10年度 作物:いちご(品種 さがほのか)
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7  
’10.11.17 6.1 14.8  9.3 195.0 48.1 436.4 43.1 0.10 CL:5.9
 30 Kg
 20 g
   5.1  5.1        
2.70
硝 安
微量要素
修正値   19.9 14.4 195.0 48.1 436.4 43.1 2.8  
腐植・・・少
今年度の元肥の土壌分析はJAで行い、肥料もそれに基づいた物を施肥したという。残念ながら、このような指導では窒素の害(正確にはアンモニア態窒素の害)の恐れがある。症状としては草丈が上に伸びず、地面を這った感じになる。 葉露が付かない。葉が黄色っぽく、艶がない。原因は有機物にあるようです。たい肥のポリ袋の裏側の成分表を見てみると、窒素全量とは書いてあるが、硝酸態とアンモニア態が区別されていない。

たい肥を撒いてから時間があれば、これでも良いが、投与即定植では硝酸態で与えないと害が出る。この時期でもアンモニアの数値が高い。アンモニアは窒素全量の30%までとすること。

 写真 @ 成分の表示        撮影:’10年11月24日
肥料成分表示
 写真 A                 撮影:’10年11月24日
さがほのか
窒素分はアンモニアで入れるか、硝酸態で入れるかよく考える必要がある。 定植後に害が出ないよう、たい肥を入れる場合にはその熟成期間を取るか、または圃場外で熟成及び完熟させる事を指導する事が大事である。 生育状況写真でも葉に変形が多いし、葉色(緑色)が異状(黄色)である。ランナーが多いのもその所為(作柄が悪いと子孫を残そうとする)である。更に、葉の露に就いても、この時期はかなり噴出している筈だが見当たらない。 リン酸も自然減するようこれまで追肥をしないようにして来たが、また元に戻ってしまったようである(180kgが165kg、そして今回195kgに増加している)。


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9. H・Koi.農園

 
圃場 NO.1

 作物:ぶどう                                                               分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
’09. 9.19 6.2 3.1 8.7 70.0 42.1 397.3 29.8 0.3 CL:3.7
 50 Kg
 15 〃
 20 g
  8.5 8.5  
 8.1
   

2.7
硝  安
硫酸加里
微量要素
修正値   11.6 . 17.2 .   50.2 397.3 29.8 3.0  
腐植・・・少
腐植が不足しているものの良い土壌と言える。灌水に使用している水のpHは7.2である。
’10. 3.30 6.3  3.7 116.0 54.2 288.2 56.3 0.2 CL:0
 80 Kg
100 〃
 30 〃
 20 g
  13.6 13.6    
 53.0
 11.5
 


2.7
硝  安
炭酸石灰
塩化石灰
微量要素
修正値   13.6 13.6 116.0 54.2 352.7 56.3 2.9 14.5
腐植・・・微
引き続き、有機物はピートモス1750Kgを投入する。微量要素は400倍にして全面散布。以上を春肥として発蕾を待つ。
’10. 6.30 6.6  0.2 23.1 105.0 60.2 380.5 39.7 0.5 CL:6.2
 25 Kg
 20 g
   3.7  3.5   0.8      
2.7
追肥グリーン
微量要素
修正値    3.7 26.6 105.8 60.2 380.5 39.7 3.2 6.2
腐植・・・微
有機物の含有を除けば、ほぼ完璧な土壌になりつつある。
この分析表は写真を撮影して1週間後に採土をしました。
  写真 @                 撮影:’10年 6月 8日
巨峰
  写真 A                 撮影:’10年 6月 8日
巨峰
定植後微量要素の施肥量が少なかったようだがこの2週間強化をした処、勢いが増して来た。全体の葉に艶が出て、緑色が深くなって来た。

 
圃場 NO.2

 作物:ぶどう                                                               分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
’10. 3.30 5.9  2.5  2.5 85.0 51.1 296.6 53.0 0.2 CL:0
 60 Kg
100 〃
 30 〃
 20 g
  12.6 12.6    
 53.0
 11.5
 


2.7
硝  安
炭酸石灰
塩化石灰
微量要素
修正値   15.1 15.1 85.0 51.1 361.1 53.0 2.9 14.5
腐植・・・微

 
圃場 NO.3

 作物:ぶどう                                                               分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
’10. 3.30 4.8  痕 跡  1.3 75.0 42.1 257.4 59.7 0.5 CL:0.6
 85 Kg
 20 〃
150 〃
 30 〃
 20 g
  14.5 14.5  
10.8


 79.5
 11.5
 



2.7
硝  安
硫酸加里
炭酸石灰
塩化石灰
微量要素
修正値   14.5 15.8 75.0 52.9 348.4 59.7 3.2 15.1
腐植・・・少


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10. M・Sak. 農園

 
圃場 NO.4

 作物:ハウス生姜                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70   
’09. 4. 3 5.2 2.7 11.2 141.0 65.9 148.2 44.4 0.29 CL:3.7
 60 Kg
340 〃
 20 g
  10.2 . 10.2    
170.0
 

2.70
硝  安
炭酸石灰
微量要素
修正値   12.9 . 21.4 141.0 65.9 318.2 44.4 2.99  
腐植・・・無
灌水に使用している水のpHは7.4である。このpHでは良い生姜は作れません。

  写真 @                撮影:’09年 3月18日
生姜
  写真 A                撮影:’09年 3月22日
生姜
堆肥メーカーの勧めで使っている堆肥はきのこが大量発生(写真A)。葉の状態も悪い。生姜ハウスは温度も湿度も高くするので発酵には絶好の環境です。
次回からはピートモスを使用する。


 
圃場 NO.6

 作物:ハウス生姜                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’09. 4. 3 5.3 1.7 7.1 57.5 41.9 123.1 53.7 0.78 CL:2.6
 60 Kg
 15 〃
400 〃
 20 g
  10.2 . 10.2 .  
 8.1


200.0
 


2.70
硝  安
硫酸加里
炭酸石灰
微量要素
修正値   11.9 17.3 57.5 50.0 323.1 53.7 3.48  
腐植・・・無
灌水に使用している水のpHは7.4である。


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11. T・Sim. 農園

 
圃場 NO.1

 ’09年度
 作物:露地ぶどう
                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09. 4. 2 3.8 8.2 18.3 111.0 11.7 176.2 37.4 0.30 CL:0.7
 80 Kg
340 〃
 20 g
        43.2
150.0
 

2.70
硫酸加里
炭酸石灰
微量要素
修正値   8.2 18.3 111.0 54.9 326.2 37.4 3.00  
腐植・・・無
“ 花芽が全部着果してくるので房落しと玉抜きが大変です・・・ ”って、普通の人から言うとうらやましいというか贅沢な悩み。・・・の報告がありました。 灌水に使用している水のpHは7.2である。

  << 公定法と簡易法の分析比較 >> − @
今回、公定法と簡易法の比較テストをする為、公定法とは別に簡易分析装置を使って、同一のサンプルにて分析をした。 土壌サンプリングは同一のものをしっかり混合して2つに分けたので、2つは大よそ同じ数値になる筈だが・・・・、その数値には大きな差がある。 更なる問題点は分析結果報告までに25日間の差があり、 それでは成長速度に対して敏速な対応が出来ないという問題点も明らかになってきた事である。
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日 酸度
(pH)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
分析法
標準値 6.5〜7.0     20〜60 43〜51 279〜350 73〜91 8.0〜10.0  
’09. 4.27 5.9(H2O) 3.1  6.5  64.0 55.0 414.0 74.0 258.6 大地くん(JA)
’09. 4. 2 3.8 (Kcl) 8.2 18.3 111.0 11.7 176.2 37.4  0.3 Kg 公定法
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
問題点は石灰である。簡易法では大過剰、公定法では大欠乏である。普通、『 炭酸カルシュウムの添加量と土壌pHの変化 』の表を見ると、 圃場に300Kgの炭酸カルシウムが存在した場合そのpHは6.5位であり、400Kgなら、7.2以上の数値であってもおかしくはない。 唯、土壌のpHは有機酸やCECの値と大きい影響を与える硝酸態窒素の量に左右される事もあるので断定は出来ない。そのCECの数値は18.1me(簡易法)となっている。

一方、私たちのやる公定法ではCECは参考にならないという理由で分析はしないが、有機物の量は参考までにチェックしている。しかし、それは“無し”という見解であった。 結果、公定法の方が正しいのではないかと思われるものの、精密検査で行ったとは言え414Kgという数値を見せられると石灰を追肥する訳にはいかない、というのが正直な気持ちである。

読者の方々には農家のコメントで判断して貰おう・・・
『 簡易法の分析ではCaが少し多いとは言え、優良の土壌状態である。しかし、今までにCaを用いたことはなく、 ぶどうの葉の状態は黄色く病的であるという。そこに上記の追肥をしたところ回復状態を呈して来たという。 』 S農家談

単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09. 9.10 5.1 3.6 17.5 85.0 18.0 358.1 46.4 0.15 CL:0.6
 26 Kg
 50 〃
 20 g
  4.4  4.4  
31.6
   

2.70
硝 安
塩化加里
微量要素
修正値   8.0 21.9  85.0 49.6 358.1 46.4 2.85  
腐植量・・・微。加里が少し欠乏だが理想的な良い土壌になって来ている。
今回は塩化加里を使用して塩素の補給をする。『 生育良と連絡あり 』。


 
圃場 NO.2

 ’09年度
 作物:ハウスぶどう
                                                          分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’09. 4. 2 5.8 2.5 17.8 318.0 131.2  72.7 108.4 0.10 CL:0.9
 25 Kg
500 〃
 20 g
   4.25   4.25    
250.0
 

2.70
硝  安
炭酸石灰
微量要素
修正値   6.75 22.05 318.0 131.2 322.7 108.4 2.80  
腐植・・・少
灌水に使用している水のpHは7.2である。

  << 公定法と簡易法の分析比較 >> − A
今回、公定法と簡易法の比較テストをする為、公定法とは別に簡易分析装置を使って、同一のサンプルにて分析をした。 土壌サンプリングは同一のものをしっかり混合して2つに分けたので、2つは大よそ同じ数値になる筈だが・・・・、その数値には大きな差がある。 更なる問題点は分析結果報告までに25日間の差があり、 それでは成長速度に対して敏速な対応が出来ないという問題点も明らかになってきた事である。
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日 酸度
(pH)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
分析法
標準値 6.5〜7.0     20〜60 43〜51 279〜350 73〜91 8.0〜10.0  
’09. 4.27 5.5(H2O) 2.8  3.1  74.2  58.0 409.0  86.0 259.8 大地くん(JA)
’09. 4. 2 5.8 (Kcl) 2.5 17.8 318.0 131.2  72.7 108.4 0.1 Kg 公定法
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
問題点は多々ある。石灰は簡易法では過剰、公定法では大欠乏である。CECは18.7me、公定法の有機物量では“少”(少とは一般の人と比較した場合、入っている方に分類できる)である。 このハウスは10年弱の施設でありその間闇雲に肥料を投じて来たが、ピートモスだけは人よりも多く用いて来た。その為、この土壌には相当な緩衝作用が働いていると思われる。

この圃場は8月10日現地を視察した。周りの露地のぶどう園は長雨のため裂果が大変目立つところが多かったが、この圃場はハウスであり雨に打たれることがない。 それ故、葉の色も深い緑色であった。この生育状況なら油を焚いてでも加温をして、単価の高いハウスブドウを考えた方が有利であると話し合った位、上出来であった。 ならば、ここでも簡易分析の数値は・・・・という結論にたどり着くが・・・・。

単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’09. 9.19 6.3 3.0 31.2 215.0 138.4 844.9 92.8 0.40 CL:4.3
 20 g               2.70 微量要素
修正値   3.0 31.2 215.0 138.4 844.9 92.8 3.10  
腐植・・・中
施肥過多、要注意。
石灰の値は前回と今回では全然違うがどうなっているのか?今の生育具合とpHと硝酸の値から予測すると370Kg位を予想するが・・・・。

 
圃場 NO.3

 ’09年度
 作物:露地ぶどう
                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09. 9.10 3.7  4.8  6.2 100.0 12.0 229.4 19.8 0.55 CL:1.2
 60 Kg
 60 〃
100 〃
 70 〃
 20 g
  10.2 10.2  
37.9


 53.0
 37.1



10.0




2.70
硝 安
塩化加里
炭酸石灰
苦土石灰
微量要素
修正値   15.0 16.4 100.0 49.9 319.5 29.8 3.25  
腐植・・・少
窒素・石灰欠乏で生育状態は弱い。

 
圃場 NO.4

 ’09年度
 作物:露地ぶどう
                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09. 9.10 4.4 4.0 15.0 55.0  6.0 433.6 33.1 0.20 CL:6.2
 32 Kg
 30 〃
 46 〃
 20 g
  5.4  5.4  
18.9
24.8
   


2.70
硝 安
塩化加里
硫酸加里
微量要素
修正値   9.4 20.4 55.0 49.7 433.6 33.1 2.90  
腐植・・・少
石灰過剰(要注意)加里欠乏がひどい。今回は塩素の補給もする。
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’10. 3. 9 4.8  0.1  3.7 85.0 48.1 304.9 59.6 0.40 CL:3.7
 80 Kg
 20 g
  13.6 13.6        
2.70
硝 安
微量要素
修正値   13.7 17.3 85.0 48.1 304.9 59.6 3.10  
腐植・・・少

 
圃場 NO.5

 ’09年度
 作物:露地ぶどう
                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09. 9.12 5.2 3.8 10.0 125.0 48.1 388.9 66.3 痕 跡 CL:0.6
 25 Kg
 20 g
  8.5  8.5        
2.70
硝 安
微量要素
修正値   12.3 18.5 125.0 48.1 388.9 66.3 2.70  
腐植・・・少

 
圃場 NO.6

 ’09年度
 作物:自家用野菜
                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’09. 9.19 6.4 2.8 17.5 230.0 120.4 677.1 126.0 0.45 CL:1.8
 26 Kg
 20 g
  4.4  4.4        
2.70
硝 安
微量要素
修正値   7.2 21.9 230.0 120.4 677.1 126.0 3.15  
腐植・・・中
施肥過多、要注意。

 
圃場 NO.7

作物:露地ぶどう                                                        分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’10. 3. 9 5.3 0.2 2.5 60.0 6.0 324.5 36.4 痕跡 CL:0
 30 Kg
 50 kg
 80 kg
 20 g
 

13.6


13.6
  19.0
27.1
   


2.70
塩化加里
硫酸加里
硝 安
微量要素
修正値   13.8 16.1 60.0 52.1 324.5 36.4 2.70  
腐植・・・無
塩素が皆無の為、塩化加里30Kgを用いる。有機物はピートモス6cfを50袋(約1750Kg)使用する。微量要素は春肥として20リットルを動墳で全面散布する。

 
圃場 NO.8

作物:露地ぶどう                                                        分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’10. 3. 9 5.6  1.3  3.1 150.0 42.1 369.3 63.0 痕跡 CL:1.8
 20 Kg
 60 Kg
 20 g
   5.2
10.2

10.2
       

2.70
塩化アンモン
硝安
微量要素
修正値   16.7 13.3 150.0 42.1 369.3 63.0 2.70  
腐植・・・無
塩素が不足の為、塩化アンモン20Kgを用いる。有機物はピートモス6cfを50袋使用する。微量要素は春肥として20リットルを動墳で全面散布する。

 
圃場 NO.9

作物:ぶどう                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’10. 3.22 5.8  2.0  6.2 110.0 96.3 374.9 102.7    0 CL:0
 50 Kg
 20 Kg
 20 g
   8.5
 5.2
 8.5        

2.70
硝 安
塩化アンモン
微量要素
修正値   15.7 14.7 110.0 96.3 374.9 102.7 2.70 13.2
腐植・・・無
塩素が皆無の為、塩化アンモン20Kgを用いる。有機物はピートモス6cfを50袋使用する。微量要素は春肥として20リットルを動墳で全面散布する。

 
圃場 NO.10

作物:ぶどう                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’10. 3.22 4.2  1.2 12.5  30.0 痕跡 232.2  19.8 3.10 CL:0
 48 Kg
120 Kg
 30 Kg
 60 Kg
100 Kg
 20 g
   8.2  8.2
 20.4


18.9
32.4

 33.6


 53.0




 10.0





2.70
硝 安
過燐酸石灰
塩化加里
硫酸加里
苦土石灰
微量要素
修正値    9.4 20.7  50.4 51.3 318.8  29.8 5.80 14.2
腐植・・・無
塩素が皆無の為、塩化加里20Kgを用いる。有機物はピートモス6cfを50袋使用する。微量要素は何れ不足するから、今回も春肥として20リットルを動墳で全面散布する。

 
圃場 NO.11

作物:ぶどう                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70  
’10. 3.22 6.1  0.7 10.0 190.0 84.2 430.8 63.0 0.20 CL:1.8
 20 Kg
 42 Kg
 20 g
   5.2
 7.1

 7.1
       

2.70
塩化アンモン
硝 安
微量要素
修正値   13.0 17.1 190.0 84.2 430.8  63.0 2.90 15.0
腐植・・・無
塩素が皆無の為、塩化アンモン20Kgを用いる。有機物はピートモス6cfを50袋使用する。微量要素は春肥として20リットルを動墳で全面散布する。


 
圃場 NO.12

作物:水稲                                                             分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
珪素
(Si)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30    
’08年 残予想     5.0 100.0 20.0 150.2  20.0    
 40 Kg
 40 Kg
100 Kg

JAの設計
4.0   8.0  7.2
 8.0


 30.0

  1.2

12.0
30.0
BBコシ
珪酸加里
珪酸石灰
 30 Kg
 60 Kg
200 Kg
100 Kg
上記に追加 10.2 10.2  
16.2


106.0
 53.0



 10.0
  硝 安
硫酸加里
炭酸石灰
苦土石灰
修正値   29.4 108.0 51.4 339.2  31.2 42.0  
土壌養分の状態は数値を予想して、JAの施肥設計に不足するだろうと思われるものを更に加えた。 特に、窒素分は硝酸態窒素を含む硝安を与えた。石灰は収量に大きく影響するので特に強化した。微量要素は約40リットルを栽培期間中使用する。
有機物6,000Kgを投入する事。
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
珪素
(Si)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30   (塩素:Cl) 
’09年 残予想      5.0 100.0 20.0 200.0 20.0    
 60 Kg
 67 Kg
133 Kg
200 Kg
 67 Kg
  10.2 10.2  
36.2


 39.9
106.0
 35.5




  6.7


39.9
硝 安
硫酸加里
珪酸石灰
炭酸石灰
苦土石灰
修正値   25.4 100.0 56.2 381.4  26.7 39.9  
土壌養分の状態は数値を予想し修正量を決定した。微量要素は約40リットルを栽培期間中使用する。
有機物6,000Kgを投入する事。
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
珪素
(Si)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30   塩素(Cl)=15Kg
’10.4.30 5.8  0.1  6.2  40.0 66.2 369.3 29.8    5.0
 20 Kg
 60 Kg
 17 Kg
100 Kg
   5.2
10.2
 2.0

10.2


 10.5
 


 30.0
 


30.0
塩化アンモン
硝 安
燐1アンモン
珪酸石灰
修正値   17.5 16.4  50.5 66.2 399.3 29.8 30.0 18.2
腐植量・・・・微(有機物6,000Kgを投入する事)
今年から土壌分析開始。窒素分は硝酸態窒素を含む硝安移用する。微量要素は期間中40リットルを適時使用する。
石灰は収量に大きく影響するので特に強化した。


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11. H・Sib. 農園

 作物:アスパラガス                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’09. 4. 2 5.0 5.0 13.0 165.0 155.0  78.0 103.0 0.14 CL:2.7
480 Kg
 20 g
          240.0  
2.70
炭酸石灰
微量要素
修正値   5.8 13.3 165.5 155.3 318.3 103.4 2.84  
腐植・・・中
しめじの栽培農家なので廃大鋸屑が大量に出る。それを発酵させて完熟有機堆肥にしている。 その大鋸屑をたっぷりと使っているために圃場も大変肥えた土壌、むしろ肥えすぎた土壌になっている。 また、窒素・リン酸・加里の内、窒素は吸収が早い為、過剰になっていないが、リン酸と加里は大過剰になっている。 それに対して石灰は大鋸屑には成分として少ないので、肥料として考えた場合この堆肥主体、つまり石灰質のない有機栽培では養分の均衡状態を保てない事がわかる。

更に、Sib.さんは既に炭酸石灰を400Kgほど数日前に散布したと言う。つまり、石灰を散布して土壌サンプルを取っている。 だが、この分析には検出されていない。その理由は石灰の分析はCaOで検出する。一方、炭酸石灰は CaCOである。炭酸石灰は硝酸と水の力を借りてCaOに変化するのに約1ヵ月位の日数が必要である。 硝酸と水がなければもっと日数を要する。このように、炭酸石灰は肥料としての効果が出るまでに日数がかかる、 つまり、遅効性であるということが分かる。

このような事から考えると、石灰質肥料の上手な使い方は、炭酸石灰を中心にして施肥し、一部を即効性の硝酸カルシウムでバックアップするという2段構えで行うのが良い。 そうすれば肥料効果が早く、その上その効果を長く持続する事が出来る。

  << 公定法と簡易法の分析比較 >>
今回、公定法と簡易法の比較テストをする為、公定法とは別に簡易分析装置を使って、同一のサンプルにて分析をした。 土壌サンプリングは同一のものをしっかり混合して2つに分けたので、2つは大よそ同じ数値になる筈だが・・・・、その数値には大きな差がある。 更なる問題点は分析結果報告までに25日間の差があり、 それでは成長速度に対して敏速な対応が出来ないという問題点も明らかになってきた事である。
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日 酸度
(PH:H2O)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
分析法
標準値 6.0〜6.5     30〜50 37〜61 305〜400 78〜105 8.0〜10.0  
’09. 4.27   6.3   2.8   0.5 125.3 168.0 480.0 140.0 635.4 簡易法(JA)
’09. 4. 2   5.5   5.8  13.3 165.5 155.3  78.3 103.4 0.14 公定法
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
きのこ栽培の廃大鋸屑をかなりの量入れたと言う。また、石灰分も炭酸石灰480Kgを施した直後、土を取り検定に提出したと言う。それ故、その殆どの成分が過剰となっている。 その問題点は石灰である。25日間の時間的な差がCaCO → CaOの成分変化にどの位影響しているかどうかである。

つまり、25日の間に炭酸石灰 CaCO + 硝酸2HNO → Ca(NO + HCOとなった可能性があるという事である。 この差が480Kg、片や78.3Kgなのか???それにしても差が多過ぎるように思う。 これは窒素の硝化変化にも同様の事が言える。このような事だから我々はどんなに湿った土壌でも1時間で乾燥し、少なくとも土を戴いてから3〜4日で検査結果を報告出来る様にしている。

また、追肥は炭酸石灰480Kgは先に入れたままで、新たには追肥せず微量要素だけを投与した。その状態で良好との報告があった。(8月10日に訪問して現地確認している)

『 一般的にアスパラは定植した後、一端黄色くなり(植え痛みがあり)それから暫くして緑色が蘇って来るが、 ココのは最初から緑色でそのまま成長しているな〜 』といわれたと言うコメントが当方に伝わって来ている。

単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’09. 9.18 5.7 3.1 13.7 60.0 24.0 355.3 72.9 0.35 CL:1.2
 40 Kg
 30 〃
 16 〃
 20 g
  6.8  6.8  
16.2
10.0
   


2.70
硝  安
硫酸加里
塩化加里
微量要素
修正値   9.9 20.5 60.0 50.2 355.3 72.9 3.05  
腐植・・・中
2回目の分析ですからはっきりと結論付けは出来ませんが、大変良い土壌になって来ています。苦土分は吸収による減少を待ちます。
また、今回は塩素分の補給をしました。


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12. E・Mat. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:ハウス生姜                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’09. 4. 3 5.4  1.7  8.6 155.5 42.1 153.8 35.4 0.53 CL:2.60
 60 Kg
 15 〃
340 〃
 20 g
  10.2 10.2  
 8.1


170.0
 


2.70
硝  安
硫酸加里
炭酸石灰
微量要素
修正値   11.9 18.8 155.5 50.2 323.8 35.4 3.23  
腐植・・・無
灌水に使用している水のpHは7.4である。


 
圃場 NO.2

 作物:ハウス生姜                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’09. 4. 3 5.9 2.3 9.8 154.5 48.1 111.9 57.6 0.31 CL:0.8
 50 Kg
420 〃
 20 g
  8.5 8.5    
210.0
 

2.70
硝  安
炭酸石灰
微量要素
修正値   10.8 . 18.3 . 154.5 48.1 321.9 57.6 3.01  
腐植・・・無
灌水に使用している水のpHは7.4である。
M・Sak.と、このE・Mat.(生姜栽培)は2人で組合方式の農事法人を設立、技術も共有して行っており、生育状況は殆ど同じである。


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13. K・Mat. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:いちご                                                               分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
’10. 1.28 5.4 18.3  3.4 45.0 18.0 304.9 33.1 0.6 CL:5.0
 20 Kg
 40 〃
 20 〃
 40 〃
100 〃
 20 g
   3.4  3.4
6.6


12.6
21.6

 11.2


 53.0
 




2.7
硝  安
過燐酸石灰
塩化加里
硫酸加里
炭酸石灰
微量要素
修正値   21.7  8.4 51.6 52.2 369.1 33.1 3.3  
腐植・・・中
マルチを捲り上げながら上記の各肥料を散布する事になるが、作業が大変なら苦土を除いた標準養液を2倍に薄めて(微量要素は1000倍)、灌水追肥して様子を見る。


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14. T・Mae. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:とまと                                                                分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
’10. 8.12 6.2  1.0 16.2 125.0 42.1 260.2 29.8 1.6 CL:6.8
 40 Kg
 15 〃
170 〃
 20 g
   6.8  6.8  
 8.1


 90.1
 


2.7
硝  安
硫酸加里
炭酸石灰
微量要素
修正値   7.8 23.0 125.0 50.2 350.3 29.8 4.3  
腐植・・・少
有機物はピートモス6qfを30〜50袋投入する。初めての分析ですが良い土壌です。
’10.11.26 6.1 1.7 15.0 110.0 66.2 316.1 43.1 1.6 CL:6.8
 40 Kg
100 Kg
 20 g
  6.8  6.8    
 53.0
 

2.7
硝 安
炭酸石灰
微量要素
修正値    8.5  21.8 110.0 66.2 369.1 43.1 4.3  
腐植・・・少
良い土壌です。生育が進むと、すぐに要素欠乏になってきます。次回分析は1ヶ月後です。
’11.01.11 5.5 0.6 30.0 170.0 66.2 332.9 43.1 1.2 CL:6.8
130 Kg
 20 g
           68.9  
2.7
炭酸石灰
微量要素
修正値    0.6 30.0 170.0 66.2 401.8 43.1 3.9  6.8
腐植・・・少


 
圃場 NO.2

 作物:とまと                                                               分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
’10.08.12 6.1  1.1 26.2 135.0 48.1 293.7 23.2 1.7 CL:14.3
100 Kg
 20 g
           53.0 10.0
2.7
苦土石灰
微量要素
修正値    1.1 26.2 135.0  48.1 346.7 33.2 4.4  
腐植・・・少
有機物はピートモス6qfを30〜50袋投入する。初めての分析ですが良い土壌です。
’10.11.26 6.0 2.0 18.7 140.0 60.2 302.1 29.8 1.5 CL:5.6
 28 Kg
100 Kg
 20 g
   4.76   4.76    
 53.0
 

2.7
硝 安
炭酸石灰
微量要素
修正値    6.76  23.46 140.0 60.2 355.1 29.8 4.2  
腐植・・・少
良い土壌です。生育が進むと、すぐに要素欠乏になってきます。次回分析は1ヶ月後です。


 
圃場 NO.3

 作物:とまと                                                               分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
’10.11.26 5.9  1.8 22.5 280.0 72.2 358.1 39.7 0.5 CL:4.3
 18 Kg
 20 g
    3.06   3.06        
2.7
硝 安
微量要素
修正値    4.9 25.6 280.0  72.2 358.1 39.7 3.2  
腐植・・・少
加里は注意。初めての分析ですが良い土壌です。今まで長年、見たり聞いたりして来た事は一旦棚に上げて、まず水のpH調整して微量要素を加えジャブジャブ潅水してください。
’11.01.11 5.6  1.6 22.5 245.0 72.2 372.1 39.7 0.4 CL:4.3
 50 Kg
 20 g
           26.5  
2.7
炭酸石灰
微量要素
修正値    1.6 22.5 245.0  72.2 398.6 39.7 3.1  4.3
腐植・・・少


 
圃場 NO.4

 作物:とまと                                                               分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
’11.01.11 5.1  1.0 25.0 90.0 48.1 277.0 36.4 2.0 CL:3.1
240 Kg
 20 g
          127.2  
2.7
炭酸石灰
微量要素
修正値    1.0 25.0 90.0 48.1 404.2 36.4 2.0  3.1
腐植・・・微
初めての分析ですが良い土壌です。有機物をもっと入れて石灰を補強すれば理想の土壌になります。今まで長年、見たり聞いたりして来た事は一旦棚に上げて、まず水のpH調整して微量要素を加えジャブジャブ潅水してください。


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15. T・Tah. 農園

 作物:ハウスびわ                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70   
’09. 2. 9 5.2 4.9 3.7 20.5 29.4 103.5 73.2 0.32 CL:9.9
 60 Kg
180 〃
330 〃
 20 g
  10.2 . 10.2 .
30.6
 
 50.0
165.0
 


2.70
硝  安
過リン酸石灰
炭酸石灰
微量要素
修正値   15.1 . 15.9 . 51.1 29.4 318.5 73.2 3.02  
腐植・・・無
灌水に使用している水のpHは7.2である。(6.5に調整すべき)

  写真 @                撮影:’09年 2月26日
びわ
  写真 A                撮影:’08年 6月14日
びわ
この分析の写真は@である。この表を見ると分かるが、決定的に不足しているのは石灰である。 その症状の観察ポイントは葉の緑色が抜け、黄色く見える部分である。また、2つの写真を比較して見るとAの写真は緑が黒っぽい、 @は緑色が鮮明に出ている。これは@はリン酸が過剰でない事、Aはリン酸が過剰になっていることが影響している。@が葉の本来の色である

やっと果を付ける幼木だが、今後の土作りには苦土分だけを注意すれば良い。 土壌の肥料成分が少ないだけに今から調整して与えていけば、期待の出来る圃場である。 葉の形状もAに比べると正常ではないが、微量要素の効果が出てくれば今後良くなる。


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16. H・Tam. 農園

 
圃場 NO.1

 ’08年度
 作物:ハウスきゅうり
                                                          分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70   
’08.11.16 5.9 3.7 10.6 183.5 104.7 106.3 80.2 0.10 CL:6.2
250 Kg
 20 g
          125.0  
2.70
炭酸石灰
微量要素
修正値   3.7 10.6 183.5 104.7 231.3 80.2 2.80  
腐植・・・少
灌水に使用している水のpHは6.7〜6.8である。
他の要素が多い為、浸透圧を更に押し上げる懸念がある。追肥は少な目に設計している。
有機物は肥料成分の少ないピートモス(pH調整のないもの、6cf)を50袋を10aに使用した上で炭酸石灰250Kgを散布し、更に微量要素20リットルを全面散布し良く耕起する。 不足の硝安・石灰は様子を観察しながら硝酸石灰を灌注する。

  ’09年度
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70   
’09.7.21 5.7 2.6 14.3 229.0 50.5  90.7 152.5 痕跡 CL:0.6
 40 Kg
460 〃
 20 g
  6.8  6.8    
230.0
 

2.70
硝  安
炭酸石灰
微量要素
修正値   9.5 21.1 229.0 50.5 320.7 152.5 2.70  
腐植・・・少
’09.9.18 6.2  2.1  7.5 145.0 48.1 352.5 69.6 0.15 CL:0.6
 60 Kg
 20 g
  10.2 10.2        
2.70
硝  安
微量要素
修正値   12.3 17.7 145.0  48.1 352.5 69.6 2.85  
腐植・・・少
当初に比べたら大変良い土壌になっています。

9月19日キュウリが到着しました。
食味ほか感想:食感は良い(コリコリと歯ざわりが良い)、香り(良好=キュウリは川で釣ったばかりの鮎を握った時のような香りがします)、 水分率良好(=両端を握ってキュウリを折る時の曲げ角度を参考にします)。

下の写真は市販のキュウリ(左側)と今回送られて来たもの(右側)の写真です。市販のものは色が黄色く、右は緑色が濃い。 更に、良く出来た果はキュウリに限らず全ての作物で種の部分は必ず小さく出来上がります。 (トマトの写真)

  写真 @               撮影:’09年 9月23日
キュウリの種の形成状況
  写真 A               撮影:’09年 9月23日
キュウリの種の形成状況
’09.12.3 6.2  0.7  3.7 125.0 48.1 330.1 72.9 痕跡 CL:1.2
 76 Kg
 20 g
  12.9 12.9        
2.70
硝  安
微量要素
修正値   13.6 16.6 125.0  48.1 330.1 72.9 2.70  
腐植・・・微


 
圃場 NO.2

 ’08年度
 作物:ハウスきゅうり
                                                          分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70   
’08.11.16 6.0 3.2 7.3 184.0 131.2 142.6 70.6 0.09 CL:7.4
250 Kg
 20 g
          125.0  
2.70
炭酸石灰
微量要素
修正値   3.2 7.3 184.0 131.2 267.6 70.6 2.79  
腐植・・・微
灌水に使用している水のpHは6.7〜6.8である。
処方は同上。

何故このようにアンバランスな土壌になったか?本人に聞いてみた。
返ってきた回答は、各々機関が行っている分析結果表のCa/MgやMg/K及びCa/Kの比率 にこだわって修正しようとした為に不足の要素を加えたとの事でした。土壌の成分バランスの指標として、 それはそれで良いと思いますが、 その根底には高校の化学でも学習する浸透圧をもっと考えるべきです。

  << 重要 >>
土壌肥料の浸透圧は1.5気圧まで、 更にその浸透圧が2.2気圧を超えると、植物の水分を逆に引っ張り出す、いわゆる逆浸透現象つまり、濃度障害(=原形質分離)となります。 その症状は日中の日差しが強い時には蒸散が進み、一方では根から水の供給が少なくなりますから萎れの現象になります。 そして日没になると蒸散が減少して、また回復します。 このような状態を日々繰り返しながら次第に“青枯れ”となって行きます。    参考:浸透圧とは?

この圃場でもその兆候があったという事でした。

  ’09年度
’09.7.21 5.8 3.1 16.8 276.5 63.6 115.3 126.0 痕跡 CL:2.5
 30 Kg
410 〃
 20 g
  5.1  5.1    
205.0
 

2.70
硝  安
炭酸石灰
微量要素
修正値   8.2 21.7 276.5 63.6 320.3 126.0 2.70  
腐植・・・少
’09.9.18 6.3 1.8 10.0 125.0 60.2 422.4 53.0 0.20 CL:1.8
 53 Kg
 20 g
  9.0  9.0        
2.70
硝  安
微量要素
修正値   9.8 19.0 125.0 60.2 422.4 53.0 2.90  
腐植・・・少
灌水に使っている水のpHの計測結果はBTB試薬による比色計では6.7、また電極式にて検出した場合の結果は6.75でした。
良い土壌のなってきています。石灰が過剰となっていますので要注意。
’09.12.3 6.3  1.1  2.5 135.0 54.0 394.4 63.0 痕跡 CL:1.5
 78 Kg
 20 g
  13.2 13.2        
2.70
硝  安
微量要素
修正値   14.3 15.7 135.0 54.0 394.0 63.0 2.70  
腐植・・・微


 
圃場 NO.3

 ’08年度
 作物:ハウスなす
                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70   
’08.11.16 6.1 3.6 9.7 187.0 137.2 176.2 53.7 0.15 CL:6.7
250 Kg
 20 g
          125.0  
2.70
炭酸石灰
微量要素
修正値   3.6 9.7 187.0 137.2 301.2 53.7 2.85  
腐植・・・少
灌水に使用している水のpHは6.7〜6.8である。
処方はNO.1と同じ。

  ’09年度 
’09. 7.21 6.0 2.7 13.1 313.9 24.0 129.9 82.9 痕跡 CL:3.1
 42 Kg
 50 〃
380 〃
 20 g
  7.1  7.1  
27.0


190.0
 


2.70
硝  安
硫酸加里
炭酸石灰
微量要素
修正値   9.0 20.0 313.0 51.05 319.0 82.0 2.70  
腐植・・・少


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17. S・Tak. 農園

 
圃場 NO.15

 作物:ハウスいちご                                                          分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70   
’08. 8.14 5.3 5.1 5.0 234.5 161.3 106.3 81.6 0.07 CL:17.6
 40 Kg
300 〃
 20 g
  6.8 6.8    
150.0
 

2.70
硝  安
炭酸石灰
微量要素
修正値   11.9 11.8 234.5 161.3 256.3 81.6 2.77  
腐植・・・中
灌水に使用している原水(井戸水)のpHは6.8〜6.9である。


 
圃場 NO.1−3

 作物:ハウスいちご                                                          分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70   
’08. 8.14 5.1 4.0 10.1 257.0 173.4 100.7 82.6 0.08 CL:16.4
 40 Kg
300 〃
 20 g
  6.8  6.8    
150.0
 

2.70
硝  安
炭酸石灰
微量要素
修正値   10.8 16.9 257.0 173.4 250.7 82.6 2.78  
腐植・・・中
灌水に使用している原水(井戸水)のpHは6.8〜6.9である。

  写真 @                撮影:’08年12月10日
さちのか
  写真 A                撮影:’08年12月10日
さちのか
加里及び苦土分が大過剰。石灰分は少し控えめにして元肥とした。写真を見ても、葉色が浅く、少し葉厚が薄い。 生殖成長期の養分の吸収はより活発となり、特に石灰欠乏が顕著に現れて来る。対策が必要である。(硬貨は100円硬貨である)


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18. T・Har. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:ハウストマト                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’09. 7.23 6.6 4.8 12.5 185.0 66.2 867.3 24.8 0.10 CL:13.1
 40 Kg
 32 〃
 20 g
  6.8  6.8      
 5.2


2.70
硝  安
硫酸苦土
微量要素
修正値   11.6 19.3 185.0 66.2 867.3 30.0 2.80  
腐植・・・少
灌水に使用している水のpHは7.2である。
警告!!石灰大過剰。この原因は過去6〜7年に亘って牡蠣殻を毎年100Kg程度用いて来たと言う。 この貝殻(炭酸カルシウムが主成分)や硫酸石灰つまり石膏類はそのままでは溶解率が悪い。その為、使用初めは溶け方が少ないから過剰症は無いが、 年月が経つと溶解し始め、そして成分が蓄積してきた丁度今の時期に不都合が生じて来る。

溶けの悪い石灰資材の懸念はこのように土壌分析をすると一目瞭然と理解が出来る。また、石灰をその圃場で溶かすには硝酸や塩酸などの酸が必要となる。 特に、たんぱく質やアミノ酸の基である窒素の硝酸塩は果菜類には多く必要とする成分なのに、 特別栽培で“減(硝酸態)窒素肥料栽培を推奨”と言うことになると更に話がややこしくなる。

下の表は牡蠣殻ではないが溶解し難いといわれる硫酸カルシウムを元肥として200kg(CaOとして30.4%=60.8Kg)を4年間続けた(計800Kg=243Kg)例である。作物が吸収しないため、このように過剰となってしまったケース。

症状は、昼間は萎凋して、ベト病・うどん粉病が多発。夕刻、陽が傾くと直立するなど典型的な過剰症状であった。その上、生育が悪い・元気が無いと言ってはまた追肥をしていたようで、更に生育を悪化させていた。 施肥は初回不足している硝安を40Kg追肥しただけで、あとは微量要素と水だけを与える事1年、やっと成分特に石灰分が正常値に近づいている。

硫酸カルシウム(CaSO)の合成 << Wikipediaから >>
カルシウム塩の水溶液に希硫酸又は硫酸塩水を加えると徐々に結晶性沈殿物が析出する。
これが石膏と言われるCaSO・無水〜2水和物(HO)である。

ギプス(Gips) << Wikipediaから >>
ギプス包帯は焼石膏粉末と綿布を組み合わせ、それをに浸すことで水和反応により凝固する性質を利用したもの。
    CaSO・1/2HO + 3/2HO → CaSO・2Hである。 (このような事が畑の中で起こっていませんか?)

 分析例−1 作物:温室キュウリ(滋賀県)                                         分析者:米沢農業研究所
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’86.12.31 6.11 3.02  4.66 145.11 60.86 521.91 66.52 0.00 硝安 40Kg
’87. 3.20 6.11 4.41 28.68  59.67 63.34 555.58 74.59 0.00  
’87. 4.26 6.20 5.88 24.68 206.79 56.30 636.96 74.59 0.80  
’87. 6.13 6.20 4.41 31.35 236.32 58.65 620.12 42.33 0.95  
’87.10. 8 5.80 3.52 13.27 206.78 59.82 471.40 38.30 0.72  
 分析例ー2 作物:温室キュウリ(滋賀県)
’87. 4.26 5.80 10.29 27.35 141.79 35.19 558.39 57.45 0.78  
’87. 6.13 6.30 7.42 40.02  70.89 37.53 631.35 64.51 0.85  
’87.10. 8 5.60 2.94 15.67 183.15 39.88 418.09 38.30 0.65  


 
圃場 NO.2

 作物:ハウストマト                                                          分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30  2.7   
’09. 7.23 6.6 4.6 20.0 35.0 54.1 741.4 16.5 0.55 CL:14.3
540 g
 80 〃
 20 g
  15.0 15.0  7.5  
13.1


2.70
堆  肥
硫酸苦土
微量要素
修正値   39.6 50.0 51.6 741.4 29.6 3.25  
腐植・・・少
灌水に使用している水のpHは7.2である。
上の表と同様、石灰大過剰。この圃場には牡蠣殻石灰を100Kg×2回使用したと言う。 また、土壌がかなり乾燥している時に、サンプル採土したと言う事もCaO検出値が高いことに影響していると思われる。
写真@撮影:’09年10月2日
とまと
写真A撮影:’09年10月2日
とまと
この写真@Aは分析に基き元肥を行い定植した。定植して1ヶ月経過するが、夜温と日照不足故、徒長気味で成長が少し弱い。灌水も不足。
 写真 B                撮影:’09年12月12日
とまと
 写真 C                撮影:’09年12月12日
とまと
70日後の写真。灌水を大幅に強化したらこのように勢いが増してきた。
 写真 D                撮影:’10年 1月19日
とまと
 写真 E                撮影:’10年 1月19日
とまと
灌水チューブの敷設状況写真。
従来は中央部に1通りだったが、これでは液肥を流すには畝全体および通路までは広がらない。 今年はチューブを3通りとして多量の水が一面に広がるようにし、根の張りが良くなる様にした。 特に畝のノリ(斜面)の部分にチューブを置いて、養分が通路まで流れるようにした。通路も畑のうち、使わない事は無い。 (処が新たな悩み発生。通路に生のチップを入れた様子が見える、これが少し気になる。栽培途中で発酵しないと良いのだが・・・・。)


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19. A・Wat. 農園

 
圃場 NO.1

 ’11年度
 作物:極早生みかん
                                                         分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’11. 9. 5 5.6 0.0 20.0 90.0 78.2 310.5 16.5 0.00 CL:6.8
 20 Kg
130 〃
135 〃
 20 g/月
  3.4  3.4    
 68.9
 71.6


13.5



2.70
硝  安
炭酸石灰
苦土石灰
微量要素
修正値   3.4 23.4  90.0 78.2 451.0 30.0 2.70 6.8
腐植・・・なし。灌水に使用する水のpHは5.5。

初めての土壌検査。石灰と苦土が欠乏の為、葉は黄色を呈している筈です。石灰が欠乏すると、浮皮・生理落果・ 玉が伸びない・日持ちがしないなど、色々な問題点が発生します。特に問題なのは、収量につながらないの事です。 苦土は、これが欠乏すると葉が緑になりません。苦土は葉緑素を作ったり酵素に作用する重要な要素だからです。

(注)硝酸石灰を使っているとの事でしたが、このような場合は、硝酸石灰では間に合いません。 まずは、成分の多い安価な炭カルか苦土石灰を使います。その後、土が落ち着いたら生長に対して栄養が部位に間に合わなくなりますから、 その時はこのような高いけど、即効性の硝酸石灰をバックアップ液肥として使用します。硝酸石灰は効果が高いですが、 成分が少なく炭カルほど使った場合、金額的な負担が大変です。遅効性だが養分の多い炭カル・苦土石灰、成分が少ないが良く効く硝酸石灰と使い分けるのが賢い農業です。

有機物が少ないので、豚ふんや牛ふんなどを確保して下さい。湿物なら6トン、乾物で3トン/10a必要です。 ピートモス(6cf)でも良いです。50袋/10aとなります。出荷が終わった後、秋肥から来季に向け始めます。 上記の肥料を圃場全体に散布した上、それを溶かし込むように微量要素20リットル(1000倍で使用)を全面散布します。そして春を迎えて下さい。 秋のうちに樹は回復して勢いの良い新芽を迎えられる筈です。

  写真 @(みかん)          撮影:’11年 9月 1日
みかんの日焼け
  
このような果(日焼けした果)が多いと言ってメールで送られてきた写真です。このような症状は柿などでも確認した事がありますが、 これは日焼けではなくホウ素が欠乏したものです。

その他カルシウムが欠乏したりしても成りますが、ホウ素の欠乏が主因です。横に切って見ると多分、 その中の組織は鬆(す)になったように壊死している筈です。

処で、皆さんは直ぐ果の状態に目が行くようですが、本当はこのような果が出来る場合、葉にそのシグナルが現れている筈です。 果は字のごとく今まで手入れをしてきた結です。樹の状態、葉の状態が悪いのに、良い果は絶対に着きません。 先ずは、樹作りに専念する事が一番大事な事です。


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20. M・Huj. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:ハウス巨峰                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’09.12.30 6.0 0.3 10.0 30.0 48.1 439.2 43.1 痕跡 CL:0
 46 Kg
 32 〃
 20 g/月
  7.8
3.9
 7.8
19.7
     

2.70
硝  安
リン酸1アンモン
微量要素
修正値   12.0 17.8 49.7 48.1 439.2 43.1 2.70
腐植・・・微


 
圃場 NO.2

 作物:パセリ                                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’09.12.30 5.2 痕跡  2.5 20.0  6.0 159.4 46.4 痕跡 CL:0
 80 Kg
180 〃
 46 〃
 30 〃
210 〃
 20 g/月
  13.6 13.6
30.6


24.9
19.0

 50.4


111.3
 




2.70
硝  安
過リン酸石灰
硫酸加里
塩化加里
炭酸石灰
微量要素
修正値   13.6 13.6 50.6 49.9 321.1 46.4 2.70 14.25
腐植・・・微


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21. S・Hor. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:りんご                                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’10. 6.30 6.4  0.5 21.2 185.0 81.2 400.1 59.6 0.20 CL:8.1
 30 Kg
 20 g/月
   4.5  4.2   0.9      
2.70
追肥グリーン
微量要素
修正値    5.0 25.4 185.9 81.2 400.1 59.6 2.90 8.1
腐植・・・微
灌水に使用している水のpHは7.2である。これを6.0〜6.2に調整する事。リン酸と加里及び苦土が大過剰となっている。


 
圃場 NO.2

 作物:露地ぶどう                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’11. 6.30 6.5 0.7 22.5 165.0 36.1 405.7 132.6 0.20 CL:4.3
 25 Kg
 26 〃
 20 g/月
  3.7  3.5   0.8
14.1
   

2.70
追肥グリーン
硫酸加里
微量要素
修正値   4.4 26.0 165.8 50.2 405.7 132.6 2.90 4.3
腐植・・・少
苦土が大過剰。極限量は40Kgなので、極度の危険域の状態にある。今後は時間をかけて、この苦土を減らす必要がある。


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22. Y・Hos. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:きゅうり                                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’11.12. 3 5.6  3.0 33.7 295.0 204.6 282.5 46.4 1.00 CL:30.0
 20 g/月               2.70  微量要素
修正値    3.0 33.7 295.0 204.6 282.5 46.4 3.70 30.0
腐植・・・中  リン酸・加里が大過剰。
初回の分析です。今まで灌水に使用していた水のpHは7.2です。まず、これを6.0〜6.2に調整します。今回は加里の数値が異状に高いため追肥せず様子を見ます。 今まで傷んでいた根が少しでも養分を吸収するようクエン酸溶液だけを潅水します。これで土中に養分があっても今まで拮抗作用で吸収されてなかった石灰や苦土などが強制的に吸収されます。これをクエン酸のキレート効果と言います。


 
圃場 NO.2

 作物:きゅうり                                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’11.12. 3 5.7 3.3 25.0 275.0 162.5 268.6 43.1 0.60 CL:12.5
 20 g/月               2.70 微量要素
修正値   3.3 25.0 275・0 162.5 268.6 43.1 3.30 12.5
腐植・・・中
リン酸・加里が大過剰。処方は上に同じ。


 
圃場 NO.3

 作物:きゅうり                                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’10.12. 3 5.5  2.7 23.7 285.0 168.5 274.2 36.4 0.50 CL:16.2
 20 g/月               2.70  微量要素
修正値    2.7 23.7 285.0 168.5 274.2 36.4 3.20 16.2
腐植・・・中
リン酸・加里が大過剰。処方は上に同じ。
         写真−@ 土壌採取時の様子(1)
処置前の写真
 撮影:’10年12月 2日
    写真−A 土壌採取時の様子(2)
処置前の写真
撮影:’10年12月 2日
写真−B 20日後の写真(1)
処置後の写真
撮影:’10年12月21日
           写真−C 20日後の写真(2)
処置後の写真
撮影:’10年12月21日
クエン酸効果のおかげで、葉の色艶や雌花がだんだん多くなってきました。   葉の緑も葉脈付近から入って来ています。艶も出て来ました。このように石灰欠乏による、黄色く薄い葉の部分が回復している様子が分かります。最終的には先端まで緑色になります。
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7 10
’11. 5.7 5.8  5.1 17.5 255.0 120.4 237.8 19.8 痕跡 CL:8.7
 22 Kg
150 〃
100 〃
 20 g/月
  3.74 3.74    
 79.5
 53.0


10.0



2.7
硝 安
炭酸石灰
苦土石灰
微量要素
修正値   8.84 21.24 255.0 120.4 370.3 29.8 2.7 8.7
腐植・・・中
リン酸・加里が大過剰。

’11年2月10日に改植しました。その後の様子の写真です。

 写真−@               撮影:’11年 3月31日 きゅうり    写真−A               撮影:’11年 3月31日
きゅうり
改植時の土壌分析は行わなかったが、硝酸石灰と微量要素でバックアップする事と葉面散布は励行している。   植え付けから50日経っています。葉がやや垂れていますが、良い状態だと思う。これから荷が掛かってきます。
写真−B               撮影:’11年 3月31日 きゅうり   写真−C               撮影:’11年 4月 3日 きゅうり
生長点の部分。葉の艶は申し分ないが、加里欠乏これは加里過剰によるものだろう。Moの欠乏が若干見える。微量要素の強化が必要。   この時期までは成長も良いようだが、この後、整枝や収穫出荷と忙しくなり手入れが出来なくなって、写真Dのように・・・。
写真−D               撮影:’11年 4月25日 きゅうり   写真−E               撮影:’11年 5月16日 きゅうり
だいぶ荒れた感じが伺えます。つまり、3月末の時点で本当は、土壌分析して不足養分量を把握た上で、 収穫と出荷を少し犠牲にしてでも手入れをし、樹勢を維持する事が後々の出荷量は高いレベルで安定するのだが・・・。

一度、このように状態を悪くしてしまうと、長い間後遺症が続くと思う。これは中々できない事で、どうしても目先の出荷を優先させてしまう。

ここで認識しておかなければならないのは『作物の手入れを怠って状態を悪くした場合、 回復までにはその怠った期間の3倍の時間を要す』(出荷を1日犠牲にしてでも、追肥の散布を最優先する)。 成り疲れの防止にはこの考え方が絶対に必要。

  暫くはうどん粉が蔓延して大変だったらしく、農薬も散布したらしい。 ここで、“きゅうりの葉が板海苔みたいになっただろう”と尋ねれば、”その通り”と返あり。つまり、その間は成長も止まり、 収穫もガタ減り。

農薬で確かにうどん粉は止まったが、それは農薬が効いたのではなくて、パリパリの乾燥状態にしたから止まったのである。 私たちはこのような時、微量要素を700〜1000倍に溶いて展着剤を加え、葉面散布してこの症状に対処する。

そうすると、成長も止めずに、かび病は止める事が出来る。実際に撒布してみて、止まったと言う報告があった。
(同様の例@) (同様の例A)

写真−F               撮影:’11年 5月20日 きゅうり   写真−G 撮影:’11年 5月20日 きゅうり
炭酸カルシウム150Kgと苦土石灰100Kgを隅から隅まで一面に撒きました。硝安は潅水として5Kg与え、残り15Kgも石灰の上に撒き、水に微量要素を加えて石灰を溶か込みます。   通路もジャブジャブにして、長靴を履いて作業しましょう。そしたら、そこにも根が入ってきます。圃場の通路も面積のうちです。その後の施肥は畝間にやると、省力化できます。

報告では、現在の出荷量が当日430Kg、次の日320Kgとありますが、このペースなら750Kg×(30/2)日=11,250/月/10aとなりますが、計算は合っていますかね?Back−up液の励行、欠かさずお願いします。


 
圃場 NO.4

 作物:きゅうり                                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’10.12.3 5.2 4.0 28.7 185.0 114.3 142.6 19.8 1.30 CL:6.2
 20 g/月               2.70 微量要素
修正値   4.0 28.7 185.0 114.3 142.6 19.8 4.00 6.2
腐植・・・中
リン酸・加里が大過剰。処方は上に同じ。


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23. K・Ito. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:アネモネ                                                             分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’11. 7.29 6.6 3.8 8.7 105.0 60.2 478.4 72.9 0.10 CL:8.1
 60 Kg
 20 g/月
   4.47  4.23   0.9      
2.70
追肥グリーン
微量要素
修正値   8.27 12.93 105.9 60.2 478.4 72.9 2.80 8.1
腐植・・・中
灌水に使用している水はpHは7.2です。6.2に修正して潅水します。追肥グリーンは30Kgづつ、 2回に分けて散布します。この土壌は苦土が過剰で検出されているもののバランスのとれた良い土壌と言える。
’11. 9. 5 6.8 9.3 21.2 160.0 48.1 470.0 72.9 0.01 CL:6.2
 20 g/月               2.70 微量要素
修正値   9.3 21.2 160.0 48.1 470.0 72.9 2.71 6.2
腐植・・・微
まだ、殆ど吸収されていませんね。調整水でたっぷり、潅水していますか?。
’11.10.28 6.4 4.1 11.2 225.0 48.1 332.9 96.1 0.40 CL:10.0
 50 Kg
130 〃
 20 g/月
  7.45 7.05   1.5  
 68.9
 

2.70
追肥グリーン
炭酸石灰
微量要素
修正値   11.55 18.25 226.5 48.1 401.8 96.1 3.10  
腐植・・・少
今回の分析では生長に伴い石灰が著しく減少、それに連れpHも下降している。潅水はpH6.5に調整します。硝酸カルシウムのバックアップ続ける事。切り花は必ず、出荷前のクエン酸液浸水も励行する(店頭での日持ちが良くなる)。

分析者:住化分析センター     .
’12.10.20 6.4  2.0 10.0 120.0  36.0 510.0  95.0 −−−− −−−−
 25 Kg
 25 〃
 20 g/月
   4.3  4.3  
 13.5
   

2.70
硝 安
硫酸加里
微量要素
修正値    6.3 14.3 120.0  49.5 510.0  95.0 −−−−  
リン酸過剰は花卉栽培の場合では問題ない。今回の分析では石灰・苦土が過剰となっている。(要観察)
写真−@                 撮影:’12年10月25日 アネモネ
写真−A                 撮影:’12年10月25日 アネモネ
10月25日写真が到着しました。土壌採取日は10月8日です。2週間強過ぎていますが順調に育っています。唯、新葉に軽いCa欠が目立ちます。これは成長に対してCaの移動が遅れているからだと思われます。 N・P・K・Ca(今回の場合、Mgは必ず除きます)に微量要素を加えたバックアップ液を5〜7日毎に潅水して行けば良いと思います。


 纏め表                                                                  分析者:中隈水質土壌分析室
          単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )<赤字は過剰>
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
塩 素
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7 10.0
’11. 7.29 6.6  3.8   8.7 105.0  60.2 478.4  72.9  0.10  8.1
’11. 9. 5 6.8  9.3  21.2 160.0  48.1 470.0  72.9  0.01  6.2
’11.10.28 6.4  4.1  11.2 225.0  48.1 332.9  96.1  0.40 10.0
’12.10.20 6.4  2.0  10.0 120.0  36.0 510.0  95.0 −−−− −−−−
<< 所見 >>


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24. M・Nag. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:りんご                                                               分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’09. 9.12 5.6 5.1 11.2 25.0  6.0 394.5 36.4 0.20 CL:4.3
 40 Kg
 50 〃
 50 〃
 20 g/月
  6.8  6.8
26.1

17.3
27.0 
   


2.70
硝  安
リン酸1加里
硫酸加里
微量要素
修正値   11.9 18.0 51.1 50.3 394.5 36.4 2.90 4.3
腐植・・・微
灌水に使用している水はコンクリート製水路の水を使用。pHは6.5である。リン酸と加里が極端に不足している。
リン酸欠乏・・・・太陽の恵みを受けても、Pが不足しているためにADP・ATP交換が活発化せず、植物の代謝エネルギーが保たれない。
加里欠乏・・・・・植物体内の水分調整がうまく出来ないために細胞の膨圧調整と維持が出来難くなる、他。
’10. 3. 5 6.2 1.1 10.0 160.0 24.1 380.5 23.2 0.1 CL:3.1
 56 Kg
 50 〃
 40 〃
 20 g/月
  9.5  9.5  
27.0
 

 6.6



2.7
硝  安
硫酸加里
硫酸苦土
微量要素
修正値   10.6 19.5 160.0 51.1 380.5 29.8 2.8 3.1
腐植・・・少
’11.5.25 7.0 1.7 6.2 135.0 87.2 461.6 26.5 痕跡 CL:5.0
 80 Kg
 20 〃
 20 g/月
  11.92 11.28   2.4    
 3.3


2.7
追肥グリーン
硫酸苦土
微量要素
修正値   13.62 17.48 137.4 87.2 461.6 29.8 2.7 5.0
腐植・・・微
新芽が出て間近いのに、既にpHが7.0となっている(要注意!!)。これは3月の時点で土壌分析をし、その結果で硝酸態窒素がたっぷりと圃場に存在する状態にしておけば、 5月のこの時期ならまだそれなりの硝酸態窒素分は残っていると思われる。処が、その手立てを取っていないために石灰の量と比較して、 その窒素量が少な過ぎる。その為pHは高位にあると思われる。昨年の分析表と比較して見ると、そのような事が読み取れる。

下記の分析表を見ると更に良くわかると思う。


 
圃場 NO.2

 作物:ぶどう                                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’09.9.12 6.1 4.2 13.7 45.0 18.0 377.7 33.1 0.20 CL:3.1
 36 Kg
 10 〃
 52 〃
 20 g/月
  6.1  6.1
 5.2

 3.4
28.1
   


2.70
硝  安
リン酸1加里
硫酸加里
微量要素
修正値   10.3 19.8  50.2 49.5 377.7 33.1 2.90 3.1
腐植・・・無
灌水に使用している水はコンクリート製の水路水を使用。pHは6.5である。
写真−@                 撮影:’08年 9月13日 ぶどう(巨峰)
写真−A                 撮影:’08年 9月13日 ぶどう(紫玉)の色付き具合
参考に’08年の写真を掲載した。
土壌養分バランスはほぼ完璧。石灰量は極限域に達しているので、投与し過ぎないように注意する。有機物をしっかり入れて、もっと粘りのある土作りをめざす必要がある。 印は空気を順送する為の撹拌用換気扇。これを行えば炭酸ガスの供給が改善されて生育状態が良くなり、着色・糖度などが良くなる。 毎年、6トン強の収量を上げているが、さすがに今年は長雨と日射量不足で例年より成績悪いとの事。また、長年、多収量で来たために地力が弱っている事が大きく影響している。 今後は土壌分析を行ないながら地力回復・増進を図る。
’10. 3. 5 6.7  0.0  8.7 170.0 48.1 349.7 36.4 0.2 CL:0.0
 20 Kg
 40 〃
 20 g/月
   5.3
 6.8

 6.8
       

2.7
塩  安
硝  安
微量要素
修正値   12.1 15.5 170.0 48.1 349.7 36.4 2.9 13.2
腐植・・・微
塩素が検出できません。井戸水や水路水に頼った灌水に多く見受けられます。今回は塩化アンモンで補給しました。
’11. 5.25 6.9 1.1 8.7 185.0 84.2 402.9 19.8 痕跡 CL:6.2
 76 Kg
 60 〃
 20 g/月
  11.32 10.72   2.28    
 9.84


2.7
追肥グリーン
硫酸苦土
微量要素
修正値   12.42 19.42 187.3 84.2 402.9 29.64 2.7 6.2
腐植・・・なし
りんご園同様、既にpHが6.9となっている(要注意!!)。これもりんご園と状況は同じ。

pHの検証。アンモニア態窒素は’10年3月も’11年5月も殆ど同じ。硝酸態窒素は全く同量。 つまり、石灰量の差だけ’11年度はpHが高くなっている。pHの決定が硝酸態窒素の量と石灰量の比である事を如実に表している。

追肥グリーン(硝安が入手し難いため、JAが販売している窒素肥料=日本の肥料体系はどうしてもアンモニアに重きをおきます。)の中のアンモニア態窒素が硝酸態窒素に変わる、 つまり、このような硝化作用を進めるためには有機物をたっぷりと圃場に含ませておく事が重要な要件となる。


 
圃場 NO.3

作物:桃                                                             分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7 10
’10. 3. 5 6.6 0.8 10.6 150.0 84.2 436.0 26.5 痕跡 CL:5.0
 54 Kg
 20 g/月
  9.2  9.2        
2.7
硝  安
微量要素
修正値   10.0 19.8 150.0 84.2 436.0 26.5 2.7 5.0
腐植・・・微


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25. Y・Nag. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:パセリ                                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’09.12.26 4.2 痕跡  7.5 35.0 24.0 109.1  6.6 0.20 CL:痕跡
 60 Kg
100 〃
 20 〃
 30 〃
220 〃
 20 g/月
  10.2 10.2
17.0


12.6
16.2

28.0


116.6




22.0





2.70
硝  安
過燐酸石灰
塩化加里
硫酸加里
炭酸苦土石灰
微量要素
修正値   10.2 17.7 52.0 52.8 253.7 28.6 2.90 9.5
腐植・・・少
有機物はピートモス50袋(6cfもの@約35Kg)を使用する。灌水に使用している水はpH6.0に調整すること。 今回が初めての分析なので、石灰量は250Kg/10aとして計算しています。少し欠乏気味になる筈ですので硝酸石灰で補います。 加里分は塩化加里、硫酸加里と2種類の肥料を使用しました。これは塩素と硫酸根を補う為です。


 
圃場 NO.2

 作物:とまと                                                              分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’09.3.29 4.2  0  2.5 65.0 66.2  81.1  6.6 0.20 CL:2.5
 80 Kg
 20 〃
230 〃
100 〃
 20 g/月
  13.6 13.6    
  7.7
121.9
 53.0


23.0




2.70
硝  安
塩化石灰
苦土石灰
炭酸石灰
微量要素
修正値   13.6 16.1 65.0 66.2 263.7 29.6 2.90 12.1
腐植・・・中
有機物はピートモス50袋(6cfもの@約35Kg)を使用する。苦土石灰のMgO分は10%で計算しています。


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26. K・Yam.農園

 
圃場 NO.1

 作物:ハウス桃                                                            分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
’11. 5. 7 6.5  4.8 23.7 90.6 24.0 198.6 23.2 痕跡 CL:5.0
 50 Kg
300 〃
 75 〃
 20 g/月
        27.1
159.0
 39.8


 7.5



2.7
硫酸加里
炭酸石灰
苦土石灰
微量要素
修正値   4.8 23.7 90.6 51.1 397.4 30.7 2.7  
腐植・・・少
石灰が大欠乏。加里・苦土も欠乏。主に石灰を強化したら、すぐ良い土壌になる筈です。果実が成長期に入っているのでバックアップ液を強化する事。

分析表の生育状況が以下の写真です(写真撮影から1週間後に採土をしました)。石灰欠乏の為、全体が黄緑色である。

写真 @ 撮影:’11年 4月19日
桃
  写真 A 撮影:’11年 4月19日
桃
葉は黄色で、特に新芽に緑が入っていません。石灰の欠乏が顕著に見えます。   もっと近づけて見ました。葉脈間にも緑色が来ていません。葉も薄いです。 
写真 B 撮影:’11年 4月19日
桃
  写真 C                 撮影:’11年 4月19日
桃
地面に生えている雑草の状態も養分が足りません。緑が入っていません。雑草は地表面にありますから、その圃場に栄養が有るか、無いか、ここを見ればすぐ分かります。   葉の周縁に緑色が来ていません、黄色いです。加里が足りません。 
’11. 6.16 6.6  1.8 11.2 120.0 42.1 207.0 29.8 0.1 CL:6.8
 50 Kg
 20 Kg
270 Kg
 20 g/月
   8.5  8.5  
 10.82


143.1
 


2.7
硝 安
硫酸加里
炭酸石灰
微量要素
修正値   10.3 19.7 120.0 52.92 350.1 29.8 2.8 6.8
腐植・・・少
4月21日連絡あり。その時点で症状を聞き、炭酸石灰200Kg撒布指示する。以下の写真は1ヶ月後の写真である。
写真 @                 撮影:’11年 5月20日
桃
  写真 A 撮影:’11年 5月20日
桃
果がこんなに大きくなっているのに、葉の色は濃くなっている。葉の艶も良い。   でも、近づいて見るとまだ石灰欠乏である。前回入れた石灰分は全然足りない、 全部吸収されている。(分析表の通り) 
写真 B 撮影:’11年 5月20日
桃
  写真 C 撮影:’11年 5月20日
ハウスの中の雑草
古い葉は落ち着いた色だが、新葉が石灰不足。 こうなると、炭カルや苦土石灰ではもう間に合わない。硝酸石灰とクエン酸や微量要素、そして塩化カルシウムの葉面散布と言う風に、 即効性薬品で行い、その上作業ペースを早める必要がある。

 ここでクエン酸を使用するのは、 溶けて吸収を待つのでは間に合わないから、 クエン酸のキレート効果を利用し、強引に吸収させるためである。

  ハウス内の雑草にも緑色が入ってきている。艶も良い。 しかし、地表面でも石灰が足りないのが分かる。地表に養分が無いのに、地下部にはもっとない筈である。

この作は大変良かったと報告あり。“ぶどう”も、やりたいとの事で、下記のようにNo.2圃場の分析を開設した。


その後の様子

写真−D                 撮影:’11年 6月21日
桃
  写真−E 撮影:’11年 6月21日
桃
ほぼ終盤です。 葉の色は濃くなっているし、葉の艶も良い。下に落ちているのは摘果したものです(もったいない!!)。摘果をする前に、 まず石灰資材などを入れるかどうか判断した上で摘果する(分析では石灰を前月追肥したにも関わらず、もう大欠乏となっている)。 そうすれば、もっと収量が上がる。   果実の方に栄養が奪われて新葉の部分には、このように石灰の欠乏症状がどうしても出ます。 このような場合、塩化カルシウムの葉面散布を行います。このように欠乏は目立ちますが、実際には果実に石灰が足りていれば、 それで良いのです。
写真−F                 撮影:’11年 6月21日
桃
  写真−G                 撮影:’11年 6月21日
桃
今年は、前年より4割ほど多く収穫したと言っていました。 来年は、もっと成らせると思います。 微量要素が効いて、かなり香りが強いようです(私、食べていない。本人談)。果実もずっしりと重量感があります、との事でした。   これは石灰が良く効いて、果肉が密に出来て比重が高くなるからです。 勿論、コクの元になるアミノ酸もその密な組織の中により多く入ります。このようにして、風味豊かな桃(果実)は出来上がります。 

 纏め表                                                              分析者:中隈水質土壌分析室
          単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )<赤字は過剰>
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
塩 素
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7 10.0
’11. 5. 7 6.5  4.8  23.7  90.6  24.0 198.6  23.2 痕跡  5.0
’11. 6.16 6.6  1.8  11.2 120.0  42.1 207.0  29.8  0.1  6.8
<< 所見 >>炭酸石灰を前月375Kg追肥しましたが、もう不足です。


 
圃場 NO.2

 作物:ぶどう                                                         分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
’11. 6.16 6.3  1.1  8.7 215.0 24.0 237.8 26.5 痕跡 CL:5.6
 60 Kg
 48 Kg
300 Kg
 20 Kg
 20 g/月
硝 安
硫酸加里
炭酸石灰
塩化苦土
微量要素
10.2 10.2  
 25.97


159.0



 3.98




2.7



 6.98
修正値   11.3 18.9 215.0 49.97 396.8 30.48 2.7 12.58
腐植・・・なし
有機物も石灰も皆、大欠乏。主に窒素と石灰を強化したら、すぐ良い土壌になる。 果実が成長期に入っているのでバックアップ液を強化する事。梅雨明けには急激に温度上昇して生育進むので、管理作業が遅れないようにする事。

 微量要素が痕跡となっていますが、 ぶどうの紫色にはMoが必須金属です。ここでMoが不足すると、たんぱく質形成にだけにMoを使ってしまい、 肝心なブドウの紫色に色づくまで廻らず、その不足のためにボケた紫色になりますので注意の事。この事には、ブドウ農家は皆困っています。 この色つきを良くするために皆さんがやることは、房をどんどん落としていくことです。そのような事が無いようにしてください。


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27. M・Yamz. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:ハウスびわ                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’09.7.23 6.4 2.5 11.2 110.0 36.1 195.8 20.7 0.15 CL:2.5
 50 Kg
 22 〃
250 〃
 60 〃
 20 g/月
  8.5  8.5  
13.9


125.0



 9.8




2.70
硝  安
塩化加里
炭酸石灰
硫酸苦土
微量要素
修正値   11.0 19.7 110.0 50.0 320.8 30.5 2.85 12.95
腐植・・・微
灌水に使用している水はコンクリート製のタンクに雨水を貯水。pHは9.6である。
’09.12.30 6.7  0.0  5.0 185.0 24.0 181.8  9.9 痕跡 CL:2.5
 74 Kg
 20 〃
 25 〃
200 〃
 60 〃
 20 g/月
  12.6 12.6  
12.6
13.5



106.0
 31.8



20.0





2.70
硝  安
塩化加里
硫酸加里
炭酸苦土石灰
炭酸石灰
微量要素
修正値   12.6 17.6 185.0 50.1 319.6 29.9 2.70 12.0
腐植・・・少
写真 @                 撮影:’09年12月 8日 びわ
写真 A                 撮影:’09年12月 8日 びわ
生育状況は良。このように今年は完全に回復している。


 
圃場 NO.2

 作物:ハウスびわ                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’09.7.23 6.2 3.7 10.6 135.0 48.1 223.8 4.1 0.10 CL:1.8
 50 Kg
200 〃
 20 g/月
  8.5  8.5    
106.0

20.0


2.70
硝  安
炭酸苦土石灰
微量要素
修正値   12.2 19.1 135.0 48.1 329.8 24.1 2.80 1.8
腐植・・・微
灌水に使用している水はコンクリート製のタンクに雨水を貯水。pHは9.6である。
写真 @ 撮影:’08年 1月23日 びわ
写真 A 撮影:’08年 1月23日 びわ
初回訪問時の写真。
生育が悪く、この年はどうにもならない。まず、最初にやった事はサブタンク(pH調整や肥料混合槽)の据付。 次に灌水はpH6.2〜6.5に調整し散水。収穫が終わって御礼肥えに硝安40Kg,苦土石灰200Kg,硫酸加里40Kg, を追肥更に、二ヶ月後に硝安20Kg,炭酸石灰200Kgと追肥する。その間、硝酸石灰を使って窒素と石灰などの養分を補給する。 更に年明けに前回と同量を指示していたが、流石に入れれなかったと言っていた。微量要素も合計80リットル散布した。 生殖成長期の養分の吸収はより活発となる。石灰欠乏が顕著に現れている、対策が必要である。

  写真 B                撮影:’09年 3月19日
びわ
  写真 C                撮影:’09年 3月26日
びわ
このように完全に回復しているが、まだ新葉の石灰欠乏が酷い。三回目の追肥をしなかった為に、 最後の詰めの仕上げ段階でつまずいたのが目立つ。しかし、昨年から見れば上出来であり、来年は更に期待が持てる土壌である。

  写真 D                撮影:’09年 3月19日
びわ
  写真 E                撮影:’09年 3月19日
びわ
このように果実も見違えるように良くなってきている。この時点で糖度が12%前後である。

’09. 9.30 6.8  0.0  2.0 160.0 36.1 304.9 19.8 0.1 CL:0.6
 80 Kg
 22 〃
100 〃
 20 g/月
  13.6 13.6  
13.9


 53.0


10.0



2.70
硝  安
塩化加里
炭酸苦土石灰
微量要素
修正値   13.6 15.6 160.0 50.0 357.9 29.8 2.80 11.5
 腐植・・・少
  写真 @                撮影:’’09年12月 8日
びわ
  写真 A                撮影:’’09年12月 8日
びわ
生育状況は良い。今回の分析ではまだ窒素の欠乏となっているが、前回の元肥の際には標準値まで修正したので、 生育状況はこのように完全に回復している。ここで硝安を80Kg投入して、再度その量を調整しておくことが大事。 石灰は標準量あるが、不足するのが目に見えているため、今回は多い目に施肥しておく。


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28. M・Yos. 農園

 
圃場 NO.1

 作物:露地ぶどう                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’09. 9.26 5.4  2.5 11.2 15.0 18.0 372.1 43.1 0.20 CL:1.2
120 Kg
100 〃
 30 〃
 20 g/月
  10.4  7.6 18.0
16.5
14.4

19.0

 28.0
 


2.70
リン硝安加里
過リン酸石灰
塩化加里
微量要素
修正値   12.9 18.8 49.5 51.4 400.1 43.1 2.90 15.45
腐植・・・微
灌水に使用している水のpHは7.0である。リン酸と加里が極端に不足している。
’10.3.30 6.2  0.0  1.2 60.0 12.0 366.5 59.6 0.20 CL:0.0
 85 Kg
 70 〃
 30 〃
 20 g/月
  14.5 14.5    
37.9


 11.5
 


2.70
硝 安
硫酸加里
塩化石灰
微量要素
修正値   14.5 15.7 60.0 49.9 378.0 59.6 2.90 14.5
腐植・・・なし
塩素が全く不足している為、今回は塩化カルシウムを使用し補給する。
’10.6.28 6.2  0.3 10.0 85.0 60.2 355.5 56.3 0.70 CL:5.0
 70 Kg
100 Kg
 20 g/月
  10.4  9.9  2.1  
 53.0
 
2.70
追肥グリーン
炭酸石灰
微量要素
修正値   10.7 19.9 87.1 60.2 408.5 56.3 3.40  5.0
腐植・・・なし
この分析表は写真を撮影して1週間後に採土をしました。
  写真 @                 撮影:’10年 6月 8日
巨峰
  写真 A                 撮影:’10年 6月 8日
巨峰
定植当時から分析をして肥培管理して来ました。
’11.5.30 6.0  0.2 10.0  45.0 42.1 391.7 43.1 0.00 CL:4.3
 66 Kg
 70 Kg
 20 g/月
    9.83
  6.09
  9.31
  4.41
   1.98
 10.5

 8.4
   
2.70
追肥グリーン
リン硝安加里
微量要素
修正値    16.12  23.72  57.48 50.5 391.7 43.1 2.70 4.3
腐植・・・なし
3圃場とも良い土壌になってきました。No.1・2の圃場は値が類似してきたので、次回からは統合して分析しても良いと思います。


 
圃場 NO.2

 作物:露地ぶどう                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’09.9.26 5.1  2.2 8.7 10.0 21.0 316.1 49.7 0.20 CL:0.6
140 Kg
120 〃
 20 〃
 20 g/月
  12.2 8.8 21.0
19.8
16.8

12.6

 33.6
 


2.70
リン硝安加里
過リン酸石灰
塩化加里
微量要素
修正値   14.4 17.5 50.8 50.4 349.7 49.7 2.90 10.1
腐植・・・微
灌水に使用している水のpHは7.0である。リン酸と加里が極端に不足している。

このような養分の少ない土壌は分析をしながら不足分を与えて行けば良い訳だからすぐに安定した土壌になる。
この地方は昔から茸の生産が盛んである。このような分析ケース(腐植・N・P・Kが不足)では茸の廃大鋸屑を使用するのが一番有効である。 この廃棄している大鋸屑には求める肥料成分が大量に残ったまま、産業廃棄物となっているからである。(使用量は6000Kg:但し、完熟した物に限る)

リン酸欠乏・・・・太陽の恵みを受けても、Pが不足しているためにADP・ATP交換が活発化せず、 植物の代謝エネルギーが保たれない。
加里欠乏・・・・・植物体内の水分調整がうまく出来ないために細胞の膨圧調整と維持が出来難くなる。 水分が不足するために細胞の隅々まで栄養が行き渡らない等の弊害が出てくる。だから、葉の先端が枯れる現象が生じる(写真−@)。

写真−@                撮影:’07年 6月23日 ぶどう(巨峰)
 気孔の模式図 <生物図録 (数研出版)から>
気孔の模式図
加里が欠乏すると膨圧が減じて、気孔が十分に開かない。
つまり、植物は水分が更に蒸散するのを防ごうとする。更には、
気孔が閉じればCOの受け入れが出来なくなる。
     〃    蒸散が出来なくなり、葉面温度が上昇する、
                         などの不具合が生じる。

’10.3.30 5.9  0.1  2.5 70.0 48.1 369.3 49.7 0.10 CL:6.8
 80 Kg
 20 g/月
  13.6 13.6        
2.70
硝 安
微量要素
修正値   13.7 16.1 70.0 48.1 369.3 49.7 2.80 6.8
腐植・・・なし
’10.6.28 6.0  1.5 13.7 75.0 66.2 402.9 39.7 0.80 CL:6.2
 50 Kg
 20 g/月
   7.5  7.1  1.5      
2.70
追肥グリーン
微量要素
修正値    9.0 20.8 76.5 66.2 402.9 39.7 3.50  6.2
腐植・・・なし
’11 5.30 5.9  0.3  8.7  60.0 54.1 366.5 36.4 0.00 CL:1.8
 72 Kg
 20 g/月
   10.73  10.15    2.16      
2.70
追肥グリーン
微量要素
修正値    11.03  18.85  62.2 54.1 366.5 36.4 2.70 1.8
腐植・・・なし


 
圃場 NO.3

 作物:露地ぶどう                                                           分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70 10
’10.3.30 5.4 痕跡  3.7 30.0  6.0 321.7 26.5 0.10 CL:6.2
 80 Kg
 40 〃
 60 〃
 60 〃
 20 g/月
  13.6 13.6
20.9

13.8
32.5



 31.8



 6.0




2.70
硝 安
リン酸1加里
硫酸加里
苦土石灰
微量要素
修正値   13.6 13.6 50.9 52.3 353.5 32.5 2.80 6.2
腐植・・・なし
’10.6.28 5.7  0.6 10.6 55.0 36.1 366.5 33.1 1.20 CL:7.5
 65 Kg
 26 〃
 60 〃
 20 g/月
   9.7  9.2  2.0
14.1


 31.8
 


2.70
追肥グリーン
硫酸加里
炭酸石灰
微量要素
修正値   10.3 23.3 57.0 50.2 398.3 33.1 3.90 7.5
腐植・・・なし
’11. 5.30 6.1 0.5 11.2 105.0 84.2 383.3 45.4 0.00 CL:0.6
 63 Kg
 20 g/月
   9.39   8.88    1.89      
2.70
追肥グリーン
微量要素
修正値   9.9 20.1 106.9 84.2 383.3 46.4 2.70 0.6
腐植・・・なし


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= 完 =



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